図鑑/ソイ・メヌケ類


岩手県産フサカサゴ科魚類。分類体系は松原(1955)に従った。

メバル亜科

メバル属 クロメヌケ亜属

  • 種名: クロメヌケ
  • 地方名:
  • 特徴:
    • 体は黒褐色で、緑黄色の色彩をおびる。腹膜は黒い。
    • 頭の背面には鼻棘があるのみ。
    • 背鰭に14本の棘がある。胸鰭は肛門に達しない。尾鰭は二叉する。
    • 有孔側線鱗は48枚。
    • サイズ50cm。
  • 分布: 岩手県、北海道、北部日本海、オホーツク海、ベーリング海
  • 備考:本種は、頭の背面に鼻棘しかないことでヤナギメバル及びヤナギノマイに似るが、背鰭棘が14本であることで異なる。


メバル属 ヤナギノマイ亜属

  • 種名: ヤナギメバル
  • 地方名: アカウオ
  • 特徴:
    • 体は桃色で、背側は暗緑色。尾鰭後縁に暗緑色横帯がある。腹膜は暗色。
    • 頭の背面には鼻棘があるのみ。
    • 有孔側線鱗は50枚以上。
    • 背鰭に13本の棘がある。胸鰭は肛門に達する。尾鰭は二叉する。
    • サイズ40cm。
  • 分布: 北日本
  • 備考:本種はヤナギノマイと間違われやすいが、体が桃色であること、胸鰭が肛門に達すること、有孔側線鱗が58枚であることで異なる。
  • 種名: ヤナギノマイ
  • 地方名: キズイ
  • 特徴:
    • 体は黄色で、不明瞭な暗色斑がある。腹膜は黒い。
    • 頭の背面には鼻棘があるのみ。
    • 有孔側線鱗は35枚以下。
    • 背鰭に13本の棘があり、まれに12本。胸鰭は肛門に達しない。
    • サイズ30cm。
  • 分布: 東北地方以北、北海道
  • 備考:本種はヤナギメバルと混同されやすいが、体が黄色であること、胸鰭が肛門に達しないこと、有孔側線鱗が29~32枚であることで容易に区別される。


メバル属 ハツメ亜属

  • 種名: ハツメ
  • 地方名:
  • 特徴:
    • 体は淡黄赤色で、体側に4条の暗色斑がある。腹膜は銀色で小黒点を持つ。
    • 頭の棘は弱く、鼻棘、眼前棘、眼後棘、耳棘、ろ頂棘及び頸棘がある。
    • 背鰭に14本の棘がある。胸鰭は肛門に達する。尾鰭は二叉する。
    • サイズ25cm。
  • 分布: 千葉県以北の日本沿岸、日本海、オホーツク海
  • 備考:本種は日本海で多獲される食用魚で、太平洋沿岸ではまれな種類である。


メバル属 メバル亜属

  • 種名: エゾメバル
  • 地方名: ゴイチ、クロメバル
  • 特徴:
    • 体は淡褐色あるいは赤橙色で、淡色点をもつ。尾鰭後縁に白色横帯がある。腹膜は暗色。
    • 頭の棘は弱く、鼻棘、眼前棘及び眼上棘がある。
    • 下顎に鱗がない。
    • 背鰭に13本の棘がある。尾鰭後縁はわずかに湾入する。
    • サイズ25cm。
  • 分布: 岩手県以北、北海道、沿海州
  • 備考:本種はメバルに似るが、尾鰭後縁に白色横帯があること、下顎に鱗がないことで区別される。
  • 種名: メバル
  • 地方名: メバチ、ガヤ
  • 特徴:
    • 体は黒色あるいは茶褐色、腹膜は淡色。
    • 頭の棘は弱く、鼻棘、眼前棘、眼上棘及びろ頂棘がある。
    • 眼前骨下縁に強い2本の棘がある。
    • 下顎に鱗がある。
    • 背鰭に13本の棘がある。尾鰭は丸い。
    • サイズ30cm。
  • 分布: 九州以北の日本沿岸、朝鮮半島
  • 備考:本種はエゾメバルと混同されやすいが、尾鰭後縁に白色横帯がないこと、下顎に鱗があること、ろ頂棘が常にあることで異なる。
  • 種名: トゴットメバル
  • 地方名:
  • 特徴:
    • 体は赤橙色で、体側に6条の暗色横帯がある。腹膜は銀色で、黒い小さな斑点が散在する。
    • 頭の棘は弱く、鼻棘、眼前棘、眼上棘及びろ頂棘がある。
    • 眼前骨下縁に2本の鋭い棘がある。
    • 下顎に鱗がある
    • 背鰭に13本の棘がある。尾鰭は二叉する。
    • サイズ20cm。
  • 分布: 岩手県。千葉県と新潟県以南の南日本
  • 備考:本種はウスメバルに似るが、体に6条の暗色横帯があることで異なる。本種は現在まで千葉県以南に分布することが知られていたが、岩手県にも分布することが明らかとなった。
  • 種名: ウスメバル
  • 地方名: メガラ、メバル
  • 特徴:
    • 体は赤橙色で、体側に5条の暗色横帯がある。腹膜は銀色で黒色小点がある。
    • 頭の棘は弱く、鼻棘、眼前棘、眼上棘及びろ頂棘がある。
    • 眼前骨下縁に2本の鋭い棘がある。
    • 下顎に鱗がある
    • 背鰭に13本の棘がある。尾鰭は二叉する。
    • サイズ30cm。
  • 分布: 日本の東京以北および日本海沿岸、朝鮮半島南部
  • 備考:本種はトゴットメバルに似るが、体に5条の暗色横帯があることで容易に区別できる。


メバル属 アコウダイ亜属

  • 種名: アコウダイ
  • 地方名: バラメヌケ、バラサガ
  • 特徴:
    • 体は一様に鮮紅色。若魚では体側に5条の暗色斑がある。頭部背面に暗色黄帯がない。腹膜は黒い。
    • 頭の棘は強く、鼻棘、眼前棘、眼後棘、耳棘、額棘、ろ頂棘及び頚棘がある。
    • 眼窩下縁の前方と後方にそれぞれ鋭い1小棘がある。
    • 背鰭に13本の棘がある。臀鰭第2棘は第3棘より短い。尾鰭後縁は截形あるいは、わずかに湾入する。
    • サイズ60cm。
  • 分布: 青森県から静岡県沖合まで
  • 備考:本種の若魚はバラメヌケと混同されやすいが、頭部背面に3条の暗色横帯がないこと、眼窩下縁に2本の小さくて鋭い棘があることでバラメヌケから容易に区別される。
  • 種名: アラメヌケ
  • 地方名:
  • 特徴:
    • 体は赤く、体背側に黒褐色斑及び斑点がある。頭の背面に3条の暗色横帯がある。腹膜は銀色あるいは灰褐色。
    • 頭の棘は弱く、鼻棘、眼前棘、眼後棘、耳棘、額棘、ろ頂棘及び頸棘がある。
    • 眼窩下縁に3~7本の鋭い小棘がある。
    • 背鰭に13本の棘がある。臀鰭第2棘は第3棘より短い。尾鰭は二叉する。
    • サイズ50cm。
  • 分布: 銚子以北の日本太平洋岸、ベーリング海からカリフォルニア沖まで
  • 備考:本種はアコウダイに似るが、頭部背面に3条の暗色横帯があること、眼窩下縁に3~7本の小棘があることで異なる。


メバル属 サンコウメヌケ亜属

  • 種名: アラスカメヌケ
  • 地方名:
  • 特徴:
    • 体は赤く、体側に3条の暗色斑がある。腹膜は灰褐色。
    • 頭の棘は弱く、鼻棘、眼前棘、眼上棘、眼後棘、耳棘、及びろ頂棘がある。額棘がない。
    • 有孔側線鱗は47~51枚。
    • 背鰭に13本の棘がある。臀鰭第2棘は第3棘より短い。尾鰭は二叉する。
    • サイズ40cm。
  • 分布: 岩手県沖(釜石)、宮城県沖(気仙沼)、ベーリング海、北太平洋東部
  • 備考:本種はウケグチメバルに似るが、臀鰭第2棘が第3棘より短いこと、有孔側線鱗が47~51枚であることで容易に区別される。本種はベーリング海で大量に捕獲される食用魚で、アカウオとも呼ばれている。
  • 種名: ウケグチメバル
  • 地方名:
  • 特徴:
    • 体は赤く、体側に4条の黒褐色横帯がある。背鰭から体側にかけての2条の横帯は連続し、H状を呈する。腹膜は黒い。
    • 頭の背面の棘は弱く、鼻棘、眼前棘、眼後棘、耳棘、及びろ頂棘がある。眼上棘と額棘はない。
    • 眼窩下縁には棘がない。
    • 有孔側線鱗は30枚以下。
    • 背鰭に13本の棘がある。臀鰭の第2棘は第3棘よりも長い。尾鰭は二叉する。
    • サイズ25cm。
  • 分布: 岩手県、相模湾から高知沖まで
  • 備考:本種はアラスカメヌケににるが、臀鰭の第2棘が第3棘よりも長いこと、側線鱗が30枚以下であることで異なる。今まで、本種は相模湾以南に分布することが知られていたが、今回の調査で岩手県沖にも分布することが明らかとなった。
  • 種名: バラメヌケ
  • 地方名: バラメヌケ、バラサガ
  • 特徴:
    • 体は赤く、体側に上方に3~4条の暗色斑がある。頭頂には条の暗色横帯がある。腹膜は黒い。
    • 頭の背面の棘は弱く、鼻棘、眼前棘、眼上棘、眼後棘、耳棘、ろ頂棘及び頸棘がある。
    • 眼窩下縁には棘がない。
    • 有孔側線鱗は35枚以下。
    • 背鰭に13本の棘がある。臀鰭の第2棘は第3棘よりも短い。尾鰭は二叉する。
    • サイズ40cm。
  • 分布: 銚子以北、北海道
  • 備考:本種の若魚はアコウダイの若魚と間違われ易いが、頭頂に3条の暗色横帯があること、眼窩下縁に棘がないことで区別される。
  • 種名: サンコウメヌケ
  • 地方名: マメヌケ
  • 特徴:
    • 体は一様に赤く、やや金色味をおびる。背鰭の棘条部に1黒斑がある。腹膜は黒い。
    • 頭の棘は弱く、鼻棘、眼前棘、眼上棘、眼後棘、耳棘、及びろ頂棘がある。頸棘はあったりなかったり。
    • 眼窩下縁には棘がない。
    • 有孔側線鱗は30枚以下。
    • 背鰭に13本の棘があり、まれに12本。臀鰭の第2棘は第3棘よりも短い。尾鰭は二叉する。
    • サイズ50cm。
  • 分布: 相模湾以北、北海道相模湾以北、北海道
  • 備考:本種はオオサガと間違われやすいが、背鰭の棘条部に1個の黒斑があること、体がやや金色味を帯びることで容易に区別される。
  • 種名: オオサガ
  • 地方名: コウジンメヌケ、オチコ
  • 特徴:
    • 体は一様に鮮紅色。体側に1黒斑があったり、なかったり。背鰭の棘条部に黒斑がない。腹膜は黒色あるいは灰褐色。
    • 頭の背面の棘は弱く、鼻棘、眼前棘、眼上棘、眼後棘、耳棘、ろ頂棘及び頸棘がある。
    • 眼窩下縁には棘がない。
    • 有孔側線鱗は30枚以下。背鰭に13本の棘がある。臀鰭の第2棘は第3棘よりも短い。尾鰭は截形でわずかに湾入する。
    • サイズ60cm。
  • 分布: 銚子以北、北海道、千島、天皇海山
  • 備考:本種はサンコウメヌケと混同されやすいが、背鰭の棘条部に黒斑がないこと、体が鮮紅色であることで区別される。
  • 種名: ヒレグロメヌケ
  • 地方名:
  • 特徴:
    • 体は赤く、背側に不明瞭な暗色斑がある。背鰭、鰭及び腹鰭の縁辺は黒い。腹膜は灰褐色。
    • 頭の背面には鼻棘、眼前棘、眼上棘、眼後棘、耳棘、及びろ頂棘がある。額棘及び頸棘はあったり、なかったりする。
    • 眼窩下縁には棘がない。
    • 有孔側線鱗は29~31枚。
    • 背鰭に13本の棘がある。臀鰭の第2棘は第3棘よりも成魚では短く、若魚(体長25cm以下)では長い。尾鰭は二叉する。
    • サイズ60cm。
  • 分布: 岩手県、オホーツク海、ベーリング海、アラスカ湾
  • 備考:本種はベーリング海からオホーツク海にかけて分布することが知られていたが、現在まで日本からの記録はない。それゆえ、岩手県沖からの本種は日本初記録なので、新称としてヒレグロメヌケを提唱する。本種はオオサガに似るが、背鰭、臀鰭及び腹鰭の縁辺が黒いこと、及び脊椎骨数が27であることで異なる。


メバル属 クロソイ亜属

  • 種名: クロソイ
  • 地方名: クロスイ、スイ
  • 特徴:
    • 体は暗灰褐色。腹膜は銀色で、黒褐色点が散在する。
    • 頭の棘は小さいが強く、鼻棘、眼前棘、眼後棘及びろ頂棘がある。耳棘はまれにない。
    • 眼前縁に3本の鋭い棘がある。
    • 背鰭に13本の棘がある。尾鰭は丸い。
    • 下顎に鱗がない。
    • サイズ40cm。
  • 分布: 日本各地沿岸、朝鮮半島、中国
  • 備考:本種はエゾメバルと混同されやすいが、尾鰭に白色横帯がないことで区別される。また、本種はキツネメバルに似るが、眼前骨下縁に3本の棘があることで異なる。
  • 種名: キツネメバル
  • 地方名: スイ、マスイ
  • 特徴:
    • 体は黒褐色あるいは茶褐色。腹膜は銀色。
    • 頭の棘は強く、鼻棘、眼前棘、眼後棘、耳棘及びろ頂棘がある。
    • 眼前骨下縁に棘がない。
    • 下顎に鱗がない。
    • 背鰭に13本の棘がある。尾鰭は丸い。
    • サイズ40cm。
  • 分布: 神奈川県以北、北海道、日本海
  • 備考:本種はクロソイに似るが、眼前骨下縁に棘がないことで異なる。


メバル属 タケノコメバル亜属

  • 種名: タケノコメバル
  • 地方名: スイ、メハヤ
  • 特徴:
    • 体は茶褐色で、不規則な斑紋がある。腹膜は淡色で、まばらに黒点がある。
    • 頭の棘は強く、鼻棘、眼後棘、耳棘及びろ頂棘がある。眼前棘がない。
    • 主上顎骨に鱗がある。
    • 背鰭に13本の棘がある。尾鰭は丸い。
    • サイズ35cm。
  • 分布: 函館以南、九州、朝鮮半島
  • 備考:本種はムラソイ亜属およびヨロイメバル亜属に似るが、眼前棘がないことで区別される。


メバル属 ムラソイ亜属

  • 種名: ムラソイ
  • 地方名: スイ、モクスイ
  • 特徴:
    • 体は黒褐色。腹側は淡褐色で、黒褐色点を持つ。腹膜は淡色。
    • 頭の棘は強く、鼻棘、眼前棘、眼後棘、耳棘及びろ頂棘がある。
    • 主上顎骨に鱗がある。
    • 背鰭に13本の棘がある。尾鰭は丸い。
    • サイズ35cm。
  • 分布: 青森県以南の日本沿岸、釜山、中国
  • 備考:本種はアカブチムサソイに著しく似るが、体に橙赤色斑がないことで区別される。
  • 種名: アカブチムラソイ
  • 地方名: キンジ、ゴマガラ
  • 特徴:
    • 体は黒褐色で、橙赤色斑がある。腹膜は淡色。
    • 頭の棘は強く、鼻棘、眼前棘、眼後棘、耳棘及びろ頂棘がある。
    • 主上顎骨に鱗がある。
    • 背鰭に13本の棘がある。尾鰭は丸い。
    • サイズ30cm。
  • 分布: 岩手県以南、下関、釜山
  • 備考:本種はムラソイに似るが、体に橙赤色斑があることで異なる。


メバル属 ヨロイメバル亜属

  • 種名: シマゾイ
  • 地方名:
  • 特徴:
    • 体は緑黄色で、測線の上下に黒褐色の縦帯がある。腹膜は淡色。
    • 頭の棘は強く、鼻棘、眼前棘、眼後棘、耳棘及びろ頂棘がある。
    • 主上顎骨に鱗がある。
    • 背鰭に13本の棘があり、まれに14本。尾鰭は丸い。
    • サイズ30cm。
  • 分布: 岩手県以北、北海道、朝鮮半島
  • 備考:本種は測線の上下に各々一縦帯があることでムラソイ亜属の多種から容易に区別される。
  • 種名: ゴマソイ
  • 地方名: ゴマスイ、ゴマガラ
  • 特徴:
    • 体は黒褐色。頭、体及び鰭に白色小点が密布する。腹膜は淡色。
    • 頭の棘は強く、鼻棘、眼前棘、眼後棘、耳棘及びろ頂棘がある。
    • 主上顎骨に鱗がない。
    • 背鰭に13本の棘がある。尾鰭は丸い。
    • サイズ35cm。
  • 分布: 宮城県と新潟県以北の日本沿岸
  • 備考:本種は黒褐色の体に白色小点が密布することでメバル属の多種から容易に区別される。
  • 種名: ヨロイメバル
  • 地方名:
  • 特徴:
    • 体は赤茶色で、不規則な暗色斑がある。腹膜は淡色。
    • 頭の棘は強く、鼻棘、眼前棘、眼後棘、耳棘及びろ頂棘がある。
    • 主上顎骨に鱗がある。
    • 背鰭に14本の棘がある。尾鰭は丸い。
    • サイズ20cm。
  • 分布: 岩手県と新潟県以南の日本沿岸、朝鮮南部
  • 備考:本種はコウライヨロイと混同されやすいが、背鰭に14本の棘があること、尾鰭に幅広い白色横帯がないことで容易に区別される。


カサゴ属

  • 種名: カサゴ
  • 地方名: アカソイ
  • 特徴:
    • 体は赤色あるいは暗褐色で、淡色斑及び斑点がある。腹膜は銀白色。
    • 頭の棘は強く、鼻棘、眼前棘、眼上棘、眼後棘、耳棘、額棘、ろ頂棘及び頸棘がある。
    • 眼窩下縁に棘がない。
    • 有効側線鱗は45枚以上。
    • 背鰭に12本の棘がある。胸鰭上葉は截形。臀鰭の第2棘は第3棘よりも長い。尾鰭は丸い。
    • サイズ30cm。
  • 分布: 北海道から東シナ海まで
  • 備考:本種は背鰭棘が12本あることでユメカサゴ及びホウズキに似るが、眼窩下縁に棘がないこと、有孔側線鱗が45枚以上であることで容易に区別される。


ホウズキ属

  • 種名: ホウズキ
  • 地方名:
  • 特徴:
    • 体は一様に鮮紅色、腹膜は黒い。
    • 頭の棘は強く、鼻棘、眼前棘、眼後棘、耳棘、額棘、ろ頂棘及び頸棘がある。眼上部には1~4本の棘がある。眼窩上後縁に数本の小さな棘がある。
    • 眼窩下縁に3本の小さな棘がある。
    • 有孔側線鱗は30枚以下。
    • 背鰭に12本の棘があり、まれに13枚。胸鰭は丸い。臀鰭の第2棘は第3棘よりも長い。尾鰭は截形。
    • サイズ45cm。
  • 分布: 岩手県以南の日本太平洋岸
  • 備考:ホウズキ属には本種と中部北太平洋の天皇海山及びハワイ近海に産するベニメヌケの2種が知られている。本種は体が一様に鮮紅色で、暗色斑を欠くことでベニメヌケから容易に区別される。従来、本種は福島県以南に分布することが知られていたが、岩手県沖合にも分布することが明らかとなった。


ユメカサゴ属

  • 種名: ユメカサゴ
  • 地方名: ノドクロ、キンジ
  • 特徴:
    • 体は赤橙色で、体側に4条の暗色横帯がある。腹膜は黒い。
    • 頭の背面の棘は弱く、鼻棘、眼前棘、眼上棘、眼後棘、耳棘、ろ頂棘及び頸棘がある。
    • 眼窩下縁に棘がない。
    • 背鰭に12本の棘がある。胸鰭の上葉は截形、胸鰭腋部に1皮弁がある。臀鰭の第2棘は第3棘よりも短い。尾鰭は截形。
    • サイズ30cm。
  • 分布: 青森県以南の日本太平洋岸
  • 備考:本種は背鰭棘が12本であることでカサゴおよびホウズキに似るが、眼窩下縁に棘がないこと、有孔側線鱗が30枚以下であることで異なる。本種は本州太平洋岸で普通に見られる魚で、底曳網、エビ篭などで混獲される。

キチジ亜科

キチジ属

  • 種名: キチジ
  • 地方名: キチジ、キンキン、メイセン
  • 特徴:
    • 体は鮮紅色で、背鰭棘条部に1黒斑がある。腹膜は黒い。
    • 頭の背面の棘は強く、鼻棘、眼前棘、眼上棘、眼後棘、耳棘、ろ頂棘及び頸棘がある。
    • 眼の下方にある隆起に8本以上の棘がある。
    • 背鰭に14~16本の棘がある。胸鰭は2葉で下葉の鰭条は太く、指条。臀鰭の第2棘は第3棘よりも長い。尾鰭は截形。
    • サイズ30cm。
  • 分布: 駿河湾以北、北海道、オホーツク海、ベーリング海
  • 備考:本種は背鰭に14~16本の棘があること、眼下の隆起に8本以上の棘があること、胸鰭が2葉であることで日本産フサカサゴ科の多種から容易に区別される。本種は岩手県沖合の深海から底曳網、延縄等で大量に漁獲される重要魚の一種である。

シロカサゴ亜科

クロカサゴ属

  • 種名: クロカサゴ
  • 地方名:
  • 特徴:
    • 体は黒いが、生時は赤い。腹膜は黒い。
    • 体は軟弱で、鱗がとれやすい。
    • 頭の棘は弱い。
    • 主上顎骨に顕著な縦走隆起がある。
    • 側線は溝状。
    • 背鰭に12本の棘がある。尾鰭は丸い。
    • サイズ20cm。
  • 分布: 襟裳岬以南の日本太平洋岸沖合、中部太平洋、大西洋
  • 備考:本種は主上顎骨に顕著な縦走隆起があることで、近縁のシロカサゴ属及びヤセアカカサゴ属の種と容易に区別される。