令和5年6月20日
1. 水温分布(図1、図2、付表)
1)10海里以内の表面水温は14~17℃台。前年は10~12℃台であった。100m深水温は7~11℃台。前年は5~10℃台であった。
2)5℃以下の水温帯は、表面では分布がなく、100m深ではトドヶ埼定線及び尾埼定線の20海里に分布していた。
3)20℃以上の水温帯は、表面ではトドヶ埼定線の40~50海里、尾埼定線の30~50海里、椿島定線の40~50海里に分布していた。100m深には分布がなかった。
図1 水温の分布(令和5年6月14~15日)
図2 水温の分布(令和4年5月30~31日)
2. 平年偏差(図3)
1)10海里以内の表面水温は1~4℃程度高め、100m深水温は1~2℃程度高めであった。
2)10海里以遠の表面水温は、沖合に向かうほど正の偏差となっており、黒埼定線の40~50海里、トドヶ埼定線の40~50海里、尾埼定線の30~50海里及び椿島定線の50海里では平年より6℃程度高めであった。
100m深水温は、トドヶ埼定線の20海里、尾埼定線の20海里及び椿島定線の30海里で1~3℃程度低めであった。一方、トドヶ埼定線及び尾埼定線の30~50海里並びに椿島定線の40~50海里では2~6℃程度高めであった。
図3 水温の平年偏差
※ 5海里より沿岸は水深が100m未満。Kriging法により外挿して表示。
3.水温の鉛直分布(図4、付表)
1)本県沿岸10海里以内は、黒埼定線で7~15℃台、トドヶ埼定線で2~16℃台、尾埼定線で3~16℃台、椿島定線で7~17℃台であった。
2)5℃以下の水温帯は、黒埼定線では20~50海里の200m以深に分布していた。トドヶ埼定線では10海里の200m以深、20海里の100m以深及び30~40海里の200m以深に分布していた。尾埼定線では10海里の200m以深及び20~30海里の75m以深に分布していた。椿島定線では20海里の250m深以深及び30海里の100m以深に分布していた。
3)20℃以上の水温帯は、トドヶ埼定線、尾埼定線及び椿島定線の30~50海里の10m以浅に広く分布していた。
図4 水温の鉛直分布(令和5年6月14~15日)
4.統計的手法を用いた翌月の水温予測(詳細はPDF版に掲載)
7月の沿岸50海里内の100m深水温は概ね「平年並み」、各0海里定点の10m深は黒埼、トドヶ埼で「やや高い」、尾埼、椿島で「高い」と予測。
1予測時期
・7月上旬
2予測海域
・100m深水温は、黒埼定線、トドヶ埼定線、尾埼定線、椿島定線の距岸5、10、20、30、40、50海里(合計24定点)。
・10m深水温は、各定線の0海里定点(合計4定点)。