令和5年11月29日発行
漁業指導調査船岩手丸が実施した海洋観測11月分(11月8日~9日実施) の結果によれば、0海里での栄養塩濃度は8.3~28.2μg/Lでした(図1)。また、当センター漁場保全部が定点観測している吉里吉里漁場の栄養塩濃度(11月21日)は37.9μg/Lであり、前月の数値(3.0μg/L)を大幅に上回りました。
次に、岩手丸の観測データから50日先までの栄養塩濃度(0海里表面)が20μg/L※を超える確率を予測した結果、12月上旬の確率は黒埼100%、トドヶ埼70~78%、尾埼81~93%、椿島54~65%となりました(図2)。
例年より遅い11月中旬以降に海水温の低下と栄養塩濃度の上昇が見られるようになり、種糸巻き込みの適期を迎えています。本紙による情報を参考にしながら作業を進めてください。
※ワカメ種苗の巻き込み時に必要とされる栄養塩濃度
*栄養塩供給予測のためのソフトウェア開発は、農林水産省 農林水産技術会議による「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」による成果です。
*本予測は、栄養塩を分析してから50日先まで可能です。
*本予測は、栄養塩を分析してから50日先まで可能です。
(参考)三陸沿岸の水温情報サイト
「いわて大漁ナビ」
県内6湾の定地水温情報を1時間毎に確認できるほか、人工衛星画像で沖合の水温状況も把握できます。