令和6年10月30日発行
漁業指導調査船岩手丸が実施した10月(10月3日~10月7日実施)の海洋観測結果によると、0海里での栄養塩濃度は1.4~2.6μg/Lと例年同様に低い状態でした(図1)。また、当所で定点観測している、船越湾吉里吉里漁場の栄養塩濃度(10月22日)も4.9μg/Lと低位でした。
岩手丸の観測データと栄養塩濃度の実測値から50日先までの栄養塩濃度(0海里表面)が20μg/L※を超える確率を予測し、11月の確率を求めたところ(図2)黒埼7~96%、トドヶ埼14~79%、尾埼14~83%、椿島4~57%となりました。海表面で栄養塩濃度が20μg/L※を超えるのは11月下旬以降と、例年よりも遅めとなる予想です。
※ワカメ種苗の巻き込み時に必要とされる栄養塩濃度
海表面の水温は低下してきていますが、地先の栄養塩濃度の測定結果を見ながら芽落ちしないよう、種糸の管理には細心の注意を払ってください。
*栄養塩供給予測のためのソフトウェア開発は、農林水産省 農林水産技術会議による「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」による成果です。
*本予測は、栄養塩を分析してから50日先まで可能です。
*本予測は、栄養塩を分析してから50日先まで可能です。
(参考)三陸沿岸の水温情報サイト
「いわて大漁ナビ」
県内6湾の定地水温情報を1時間毎に確認できるほか、人工衛星画像で沖合の水温状況も把握できます。
お問い合わせ:増養殖部
TEL:0193-26-7917
FAX:0193-26-7920