2025年ホタテガイ採苗情報(臨時号)

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令和7年8月21日
協力機関:沿海振興局水産部・水産振興センター、関係漁業協同組合

唐丹湾におけるホタテガイ稚貝の付着盛期は5月上旬~下旬。最大付着数は昨年度を上回りました。

付着盛期調査

唐丹湾(調査定点)においてホタテガイ採苗器を5月8・28日、6月11・26日に垂下し、8月4日に一斉に回収して稚貝の付着状況を調査しました。

結果

○唐丹湾(調査定点)における稚貝の付着数は5月28日投入分で1,138個/袋と最も多く、次に5月8日投入分が1,134個/袋と多い結果になりました(図1)。
〇最大付着数は、採苗が少なかった昨年度(506個/袋)の約2倍となりました。
○今年の稚貝の付着ピークは5月上旬~下旬と考えられます。また、5月28日以降の採苗器で1~3mmの稚貝が確認されたことから、稚貝の付着は7月上旬頃まで継続していたものと考えられます。
○今年は多くの稚貝が採苗されたことが予想されます。採苗器内の稚貝(ホタテガイ以外も含む)が多すぎると、貝同士の噛合い等で異常貝が発生することがありますので、ご注意ください。
○ホタテガイやムラサキイガイ等を捕食するトゲクリガニが5月8日の採苗器で12体確認されました。幼生で採苗器内に侵入したものと考えられます。

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図1 唐丹湾のホタテガイ付着稚貝数 (令和7年8月4日に各採苗器一斉回収)
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図2 唐丹湾の付着稚貝数(ホタテ以外含む)
(令和7年8月4日に各採苗器一斉回収)

<稚貝の採取・分散の注意点>

○採取・分散は、海水の塩分が低くなる雨の日や雨後を避け、稚貝の体力を消耗させないように水温25℃以上の場合は実施しないなど、水温の動向を確認しながら丁寧かつ速やかに作業を進
めてください。
○採取する稚貝の大きさは殻長9mm以上とし、可能な範囲で早めの採取・分散を心がけましょう。
○変形貝を防ぐため、玉ねぎ袋の底にたまった稚貝は使わないようにしましょう。
○分散作業で使用するポンプアップした海水は、工事等による濁りの影響がないことを確かめて使用してください。