平成29年3月16日
表面水温は、いずれの湾でもサケの適水温の範囲内にあります。
動物プランクトン沈殿量は増加傾向にあり、平年・前年と同程度~上回っています。
飼育密度が超過しないよう計画的に放流を進めてください。
1.表面水温(℃)
宮古湾 | 山田湾 | 唐丹湾 | 越喜来湾 | 大船渡湾 | |
観測値 (3/6,8) | 8.1 | 8.1 | 8.3 | 7.9 | 7.3 |
平年* | 5.9 | 5.2 | 4.9 | 5.7 | 6.6 |
前年同期 | 8.7 | 8.2 | 9.3 | 8.5 | 8.3 |
平年比では1~3℃程度高め、前年比では1度程度低め~1℃程度高めで推移しています。いずれの湾でもサケの適水温(5~13℃)の範囲内にあります。
2.動物プランクトン沈殿量(ノルパックネット鉛直20m曳き、ml/m3)
宮古湾 | 山田湾 | 唐丹湾 | 越喜来湾 | 大船渡湾 | |
観測値 (3/6,8) | 0.99 | 2.36 | 0.65 | 0.57 | 1.03 |
平年* | 0.47 | 0.16 | 0.36 | 0.27 | 0.52 |
前年同期 | 0.65 | 0.24 | 0.52 | 0.72 | 0.13 |
前年・平年と比較して、概ね同程度~上回る値となっています。
3.今後の水温の見通し
1ヵ月後(4月中旬)の水温を予測したところ、すべての手法で平年に比べてやや高め~高め(7.7~9.1℃)と予測されました(モデル海域:山田湾)。
異常冷水現象(沿岸域で5℃以下の水温が2週間以上持続する現象)は、4月上旬までは発生する可能性は低いと判定されました。
4.その他
(1) 北上丸による沿岸海洋観測・動物プランクトン発生状況調査によるものです。
(2) いわて大漁ナビの定地水温情報・衛星画像や、当センター発行の海況情報等も参考にしてください。
*平年は過去12~14年間の同期の平均値
**先端技術展開事業「天然資源への影響を軽減した持続的な漁業・養殖業生産システムの実用化・実証研究委託事業」による研究成果