2018年サケ稚魚放流情報No1

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平成30年2月28日

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湾内の表面水温は7~8℃台で、平年並~2℃程度高めとなっていますが、船越湾以北に5℃以下の冷水が接岸しており、今後の情報収集に努めてください。

動物プランクトン沈殿量は、平年よりも少ない傾向にあり、餌料環境が好転するまでは、飼育池での適正管理に努めてください。なお、飼育密度が超過する場合は、調整放流等を適宜行ってください。

1.表面水温(℃)

  宮古湾 山田湾 唐丹湾 越喜来湾 大船渡湾
観測値(2/19,20) 7.3 7.8 8.5 8.7 7.5
平年* 6.5 6.5 6.2 8.4 7.8
前年同期 7.2 7.8 7.5 7 7.2

各湾ともに、平年並~2℃程度高めとなっています。

2.動物プランクトン沈殿量(ノルパックネット鉛直20m曳き、ml/m3)

  宮古湾 山田湾 唐丹湾 越喜来湾 大船渡湾
観測値(2/19,20) 0.03 0.04 0.49 0.48 0.03
平年* 0.26 0.23 0.19 0.31 0.51
前年同期 0.81 0.53 0.33 1.25 0.53

沈殿量が少ない時期ですが、平年と比べて唐丹湾、越喜来湾以外ではきわめて少なく、前年同期と比べても越喜湾を除いて少なくなっています。

3.山田湾における水温・塩分・動物プランクトン連続モニタリング結果**

(1)氷場及び沖の沢漁場において、音響機器(プロファイラー)で連続観測を実施しています。
(2)平成30年2月27日現在、氷場漁場は水温6.6℃、塩分33.75、沖の沢漁場は水温6.8℃、塩分33.85となっており(図2)、平成30年2月21日に船越湾以北に接岸した5℃以下の冷水(親潮)は湾内に流入していません。
(3)過去4年間の山田湾における動物プランクトン密度の日変化は、北上丸のプランクトン密度の変化と概ね一致しており、平成26年(2014年)のように冷水が湾内に流入した年は密度が上昇する傾向にあります(図2、3)。今後、親潮の流入とともに動物プランクトン密度が上昇する可能性があります。

4.その他

(1)北上丸による沿岸海洋観測・動物プランクトン発生状況調査によるものです。
(2)いわて大漁ナビの定地水温情報・衛星画像や、当センター発行の海況情報等も参考にしてください。

* 平年は過去13~15年間の同期の平均値。
** 先端技術展開事業「天然資源への影響を軽減した持続的な漁業・養殖業生産システムの実用化・実証研究委託事業」による研究成果(モデル海域:山田湾)

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図1 5湾における動物プランクトン沈殿量,表面水温の季節変化

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図2 山田湾における水温・塩分の日変化(平成30年2月27日現在)

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図3 山田湾における動物プランクトンの日変化