2018年サケ稚魚放流情報No2

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平成30年3月13日

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県内5カ所の湾内の表面水温は5~7℃台で、平年並~1℃程度低め、前年並~3℃低めとなっており、最低水温期に入っています。

動物プランクトン沈殿量は、例年よりもきわめて少なくなっており、餌料環境が好転するまでは、飼育池での適正管理を行い、十分に成長させた稚魚を放流するよう努めてください。なお、飼育密度が超過する場合は、調整放流等を適宜行ってください。

1.漁業指導調査船「北上丸」の調査結果

(1)表面水温(℃)

  宮古湾 山田湾 唐丹湾 越喜来湾 大船渡湾
観測値(3/8、9) 5.1 5.8 5.6 7.1 6.7
平年* 6.1 5.5 5.3 5.9 6.7
前年同期 8.1 8.1 8.3 7.9 7.3

各湾ともに最低水温期に入り、平年並~1℃程度低め(越喜来湾は1℃高め)、前年並~3℃低めとなっています。
(2)動物プランクトン沈殿量(ノルパックネット鉛直20m曳き、ml/m3)

  宮古湾 山田湾 唐丹湾 越喜来湾 大船渡湾
観測値(3/8、9) 0.03 0.03 0.03 0.03 0.14
平年* 0.51 0.35 0.39 0.29 0.56
前年同期 0.99 2.36 0.65 0.57 1.03

沈殿量は、平年および前年と比べてきわめて少なくなっています。

2.山田湾における水温・塩分・動物プランクトン連続モニタリング結果**

(1)氷場及び沖の沢漁場において、音響機器(プロファイラー)で連続観測を実施しています。
(2)平成30年3月12日現在、氷場漁場は水温5.6℃、塩分32.61、沖の沢漁場は水温6.2℃、塩分33.54となっており(図2)、低温・低塩分水の分布が認められています。また、図示していませんが、プランクトン密度は氷場漁場で上昇、沖の沢漁場で低いまま推移しています。
(3)3月上旬の解析結果によると、山田湾の水温は、3月下旬が平年よりやや高め(6.56℃、ばらつき6.42~6.71℃)、4月上旬も平年よりやや高め(6.99℃、ばらつき6.84~7.18℃)と予測されています。

3.その他

いわて大漁ナビの定地水温情報・衛星画像や、当センター発行の海況情報等も参考にしてください。

* 平年は過去13~15年間の同期の平均値。
** 先端技術展開事業「天然資源への影響を軽減した持続的な漁業・養殖業生産システムの実用化・実証研究委託事業」による研究成果(モデル海域:山田湾)

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図1 5湾における動物プランクトン沈殿量,表面水温の季節変化

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図2 山田湾における水温・塩分の日変化(平成30年3月12日現在)