平成31年2月22日
湾内の表面水温は平年並~3℃程度低めとなっており、山田湾と越喜来湾では5℃を下回っています。
動物プランクトン沈殿量は、大船渡湾を除いて平年よりも少ない傾向にあります。
今年は、降水量が少ないことによる用水不足のふ化場が多いため、例年以上に用水量に注意して飼育を行い、低水温で餌環境が悪い状況ですが、過密な稚魚を調整放流して下さい。
1.表面水温(℃)
宮古湾 | 山田湾 | 唐丹湾 | 越喜来湾 | 大船渡湾 | |
観測値(2/18、19) | 6.9 | 3.8 | 5.4 | 4 | 5.9 |
平年* | 6.6 | 6.7 | 6.5 | 7.1 | 7.2 |
前年同期 | 7.3 | 7.8 | 8.5 | 8.7 | 7.5 |
各湾の表面水温は、平年並~3℃程度低め、前年並~5℃程度低めとなっており、山田湾と越喜来湾では5℃を下回っています。
2.動物プランクトン沈殿量(ノルパックネット鉛直20m曳き、ml/m3)
宮古湾 | 山田湾 | 唐丹湾 | 越喜来湾 | 大船渡湾 | |
観測値(2/18,19) | 0.12 | 0.15 | 0.13 | 0.21 | 0.65 |
平年* | 0.24 | 0.21 | 0.23 | 0.33 | 0.47 |
前年同期 | 0.03 | 0.04 | 0.49 | 0.48 | 0.03 |
沈殿量が少ない時期ですが、平年と比べて大船渡湾を除いて少なく、前年同期と比べて唐丹湾、越喜湾を除いて多くなっています。
3.山田湾における水温・塩分・動物プランクトン連続モニタリング結果**
(1)氷場漁場において、音響機器(プロファイラー)で連続観測を実施しています。
(2)平成31年2月22日現在、氷場漁場は水温5.8℃、塩分33.53となっています(図2)。
(3)動物プランクトン密度は、1mm以下の小型のものを中心に、過去5年間と比べてきわめて低くなっています(図3)。
4.その他
(1)北上丸による沿岸海洋観測・動物プランクトン発生状況調査によるものです。
(2)いわて大漁ナビ(http://www.suigi.pref.iwate.jp/)の定地水温情報・衛星画像や、当センター発行の海況情報等も参考にしてください。
*平年は過去14~16年間の同期の平均値。
**平成30年度まで先端技術展開事業「天然資源への影響を軽減した持続的な漁業・養殖業生産システムの実用化・実証研究委託事業」、平成31年度は「さけ・ますふ化放流抜本対策事業」による研究成果(モデル海域:山田湾)