平成31年3月29日
湾内の表面水温は平年並~2℃程度低めとなっています。
動物プランクトン沈殿量は、平年並~多い状況にあり、増加時期にさしかかっていると考えられます。
過密飼育を行わないよう注意しながら飼育管理を行い、放流サイズに達した稚魚の放流を行ってください。
1.表面水温(℃)
宮古湾 | 山田湾 | 唐丹湾 | 越喜来湾 | 大船渡湾 | |
観測値(3/18、19) | 6.6 | 4.7 | 3.9 | 4.1 | 6.9 |
平年* | 6.2 | 6.2 | 5.4 | 6 | 6.9 |
前年同期 | 6 | 6.2 | 6.3 | 7.8 | 9.2 |
各湾の表面水温は、平年と比較して、宮古湾と大船渡湾で平年並、山田湾、唐丹湾、越喜来湾で2℃低く、前年同期と比較して、宮古湾で1℃高いほか、各湾とも2~4℃低くなっており、全体として低めに推移しています。
2.動物プランクトン沈殿量(ノルパックネット鉛直20m曳き、ml/m3)
宮古湾 | 山田湾 | 唐丹湾 | 越喜来湾 | 大船渡湾 | |
観測値(3/18,19) | 0.91 | 1.88 | 1.23 | 0.46 | 4.59 |
平年* | 0.82 | 0.51 | 0.41 | 0.52 | 0.76 |
前年同期 | 0.12 | 0.03 | 0.24 | 0.53 | 0.65 |
動物プランクトン沈殿量は、越喜来湾が平年および前年並であるほか、各湾とも平年及び前年を上回っており、増加する時期にさしかかっていると考えられます。
3.山田湾における水温・塩分・動物プランクトン連続モニタリング結果**
(1)氷場漁場において、音響機器(プロファイラー)で連続観測を実施しています。
(2)平成31年3月28日現在、氷場漁場は水温6.0℃、塩分33.45となっています(図2)。
(3)動物プランクトン密度は、1mm以下の小型のものを中心に、過去5年間と比べてきわめて低くなっています(図3、今年度の縦軸は1/10スケール)。
4.その他
(1)北上丸による沿岸海洋観測・動物プランクトン発生状況調査によるものです。
(2)いわて大漁ナビ(http://www.suigi.pref.iwate.jp/)の定地水温情報・衛星画像や、当センター発行の海況情報等も参考にしてください。
*平年は過去14~16年間の同期の平均値。
**平成30年度まで先端技術展開事業「天然資源への影響を軽減した持続的な漁業・養殖業生産システムの実用化・実証研究委託事業」、平成31年度は「さけ・ますふ化放流抜本対策事業」による研究成果(モデル海域:山田湾)