2019年10月沿岸定線栄養塩測定結果

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令和元年10月30日

1. 調査概要

この調査では漁業調査船岩手丸による海洋観測の際に採水したサンプルの栄養塩を分析している。4つの定線上の0,10,30,50海里地点で採水を行っている。

2. 表面分布(図1)

ワカメ漁場に近い10海里以内の定点における栄養塩(NO2+3-N)の表面分布は、0(定量限界以下)から46μg/Lであった。10海里以内の表面ではほとんどの場所で低い値となり、過去(2012-2018年平均)の結果と同じ傾向であった。トドヶ埼10海里地点の表面は46μg/Lとなり過去の同月と比較して非常に高い値となった(過去平均:5μg/L)。
なお、採水は漁業指導調査船岩手丸により、0、10、30、50海里地点で9月30日から10月1日に実施した。

3. 10m以深の分布(図2、図3、図4)

10m層の栄養塩濃度はほとんどの場所で過去の結果と同じ傾向であったが、トドヶ埼定線0海里では62μg/Lと、非常に高い値となった。30m層ではトドヶ埼定線10海里で30μg/Lと高い値となった。


※背景地図にはCraft MAPを使用(http://www.craftmap.box-i.net/)

【参考】

・栄養塩(硝酸+亜硝酸態窒素NO2+3-N) 単位はμg/Lで表す。
※本観測の一部は「環境省 平成31年度地域適応コンソーシアム北海道・東北地域事業委託業務」における「海水温の上昇等によるホタテガイ及びワカメ等の内湾養殖業への影響調査」の一環で実施している。