2021年サケ稚魚放流情報No5

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令和3年5月10日

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湾内の表面水温は、平年並から2℃高めの、9~10℃程度となっています。
動物プランクトン沈殿量は、平年よりも少ない状況で推移しています。
多くのふ化場では放流が終了していると思われますが、放流が終わっていないふ化場においては、飼育稚魚のサイズと沿岸部の海流、現在低い北海道沖の水温を参照しながら放流時期を検討して下さい。

1.表面水温(℃)

  野田湾※1 宮古湾 山田湾 唐丹湾 越喜来湾 大船渡湾
観測値(4/21~28) 8.9 10.1 10.2 9.4 9.2 10
平年*2 8.7 8.7 8.3 8.5 9.8
前年同期 8.4 8.8 9.3 8.9 10.1

各湾の表面水温は、平年および前年並~2℃高めの9~10℃程度となっています。

2.動物プランクトン沈殿量(ノルパックネット鉛直20m曳き、ml/m3)

  野田湾※1 宮古湾 山田湾 唐丹湾 越喜来湾 大船渡湾
観測値(4/21~28) 0.41 0.53 0.27 0.07 0.2 0.26
平年*2 2.53 1.51 2.35 3.22 1.38
前年同期 0.2 0.26 0.42 0.79 1.12

例年4~5月は最大になる時期ですが、昨年と同様に、本年も平年よりも少ない状況で推移しています。

3.その他

(1)北上丸による沿岸海洋観測・動物プランクトン発生状況調査によるものです。なお、今年度より県北広域振興局水産部により野田湾の調査も開始しました(図1赤枠)。
(2)いわて大漁ナビ(https://www.suigi.pref.iwate.jp/)の定地水温情報・衛星画像や、当センター発行の海況情報等も参考にしてください。

※1 野田湾は、参考としてH17、H19に北上丸による調査結果とR2年4月下旬に水産部が実施した結果を図示。
※2 平年は過去16~18年間の同期の平均値。

★ 本号をもちまして、令和2年級向けの情報提供を終了いたします。
★ なお、当所の大規模実証試験施設(熊野ふ化場)では実験的に大型稚魚飼育を継続しておりますので、放流が終わっていないふ化場の放流時期等については、個別に問い合わせ願います。
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図1 6湾における動物プランクトン沈殿量、表面水温の季節変化