2022年サケ稚魚放流情報No2

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令和4年3月30日

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湾内の表面水温は3~6℃で、全体的に平年より低く、前年より著しく低くなっていますが、徐々に水温上昇に転じています。
動物プランクトン沈殿量は平年並みとなっています。
地先の海水温5℃を目安に、2g以上※1となった稚魚については放流を進めて下さい。
また、近年、5月以降は急激な水温上昇と動物プランクトンの減少傾向がみられるため、2gに満たない稚魚の放流を避け、5月下旬に8g以上※2となる稚魚ができるだけ多くなるよう、飼育密度に注意して管理、放流してください。

1.表面水温(℃)

  野田湾※3 宮古湾 山田湾 唐丹湾 越喜来湾 大船渡湾
観測値(3/22,23) 5.3 4.9 4.6 4.6 3.3 5.1
平年*4 6.5 6.3 5.6 6.1 6.1
前年同期 8.2 7.9 8.1 8 8.1 8.4

各湾の表面水温は3~5℃で、平年より1~3℃低め、前年同期より3~5℃低めに推移しています。
前号記載の3月下旬にまで影響があると予測していた沿岸親潮の影響は緩和され、現在、全体的に水温上昇に転じています。

2.動物プランクトン沈殿量(ノルパックネット鉛直20m曳き、ml/m3)

  野田湾※3 宮古湾 山田湾 唐丹湾 越喜来湾 大船渡湾
観測値(3/22,23) 0.6 0.62 0.66 0.56 0.55 0.53
平年*4 0.77 0.67 0.49 0.52 0.52
前年同期 0.35 0.62 1.08 0.07 0.86 0.83

沈殿量は、各湾とも0.5~0.6 ml/m3と概ね同程度で平年並みとなっています。前年同期と比べると、野田湾と唐丹湾で前年より多く、宮古湾で前年並み、山田湾、越喜来湾、大船渡湾で全よりも少なくなっています。

3.その他

(1) 北上丸による沿岸海洋観測・動物プランクトン発生状況調査によるものです。なお、今年度より県北広域振興局水産部により野田湾の調査も開始しました(図1赤枠)。
(2) いわて大漁ナビ(https://www.suigi.pref.iwate.jp/)の定地水温情報・衛星画像や、当センター発行の海況情報等も参考にしてください。

※1 これまでの放流実績から、県全体の放流の重心を3月下旬、サイズを2,0g以上で放流した年級の回帰率が高い。
※2 湾外移動サイズ(1982飯岡)。
※3 野田湾は、参考としてH17、H19に北上丸による調査結果と水産部が実施した結果を図示。
※4 平年は過去17~19年間の同期の平均値。

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図1 6湾における動物プランクトン沈殿量、表面水温の季節変化