令和4年5月2日
湾内の表面水温は6～10℃と、サケ稚魚の生息適水温となっており、動物プランクトン沈殿量は前年よりも多くなっています。
2g以上※1となった稚魚については放流を進めて下さい。
また、2gに満たない稚魚の放流を避け、5月下旬に8g以上※2となる稚魚ができるだけ多くなるよう、飼育密度に注意して管理、放流してください。
1.表面水温(℃)
| 野田湾※3 | 宮古湾 | 山田湾 | 唐丹湾 | 越喜来湾 | 大船渡湾 | |
| 観測値(4/18～25) | 9.5 | 9.2 | 9.7 | 6.6 | 7 | 9.2 |
| 平年＊4 | 8.5 | 8.8 | 8.8 | 8.4 | 8.6 | 8.6 |
| 前年同期 | 8.9 | 10.1 | 10.2 | 9.4 | 9.2 | 10 |
各湾の表面水温は6～10℃で、唐丹湾、越喜来湾で平年より1～2℃低め、前年同期より2～3℃低め、それ以外の各湾では平年並み～1℃高め、前年並み～1℃低めとなっています。
2.動物プランクトン沈殿量(ノルパックネット鉛直20m曳き、ml/m3)
| 野田湾※3 | 宮古湾 | 山田湾 | 唐丹湾 | 越喜来湾 | 大船渡湾 | |
| 観測値(4/18,22) | － | 3.71 | 1.59 | 1.85 | 1.8 | 1.11 |
| 平年＊4 | 0.4 | 2.41 | 1.43 | 2.2 | 3.04 | 3.04 |
| 前年同期 | 0.41 | 0.53 | 0.27 | 0.07 | 0.2 | 0.26 |
沈殿量は、各湾とも1.1～3.7 ml/m3と宮古湾と山田湾で平年、前年よりも多く、唐丹湾、越喜来湾、大船渡湾では平年よりも少ないものの、前年よりも多くなっています。
3.その他
(1) 北上丸による沿岸海洋観測・動物プランクトン発生状況調査によるものです。なお、今年度より県北広域振興局水産部により野田湾の調査も開始しました(図1赤枠)。
※ 野田湾のプランクトンサンプル(4/25採集)は、処理中です。
(2) いわて大漁ナビ(https://www.suigi.pref.iwate.jp/)の定地水温情報・衛星画像や、当センター発行の海況情報等も参考にしてください。
※1 これまでの放流実績から、県全体の放流の重心を3月下旬、サイズを2.0g以上で放流した年級の回帰率が高い。
※2 湾外移動サイズ(1982飯岡)。
※3 野田湾は、参考としてH17、H19に北上丸による調査結果と水産部が実施した結果を図示。
※4 平年は過去17～19年間の同期の平均値。
