令和4年8月9日
協力機関:沿海振興局水産部・水産振興センター、関係漁業協同組合
唐丹湾におけるホタテガイの付着盛期は4月下旬から5月上旬。その後も6月下旬まで付着が継続していた模様。
付着盛期調査
唐丹湾(調査定点)において4/21、5/10、5/25、6/13にホタテガイ採苗器を垂下し、8/3に一斉に回収して稚貝の付着状況を調査しました。
結果
○唐丹湾(調査定点)のホタテガイ付着数は4/21日投入分で2,928と最も多く、次いで5/10投入分で 546個の付着が確認されました(図1)。
○各採苗器では6月中旬以降に付着したと思われる1~3mmの小型のホタテガイ稚貝の付着が確認 されました。ホタテガイ稚貝の付着は6月末頃まで継続していたものと考えられます。
○4/21投入分ではホタテガイ以外の稚貝の付着が多く(図2)、ホタテガイの3%ほどに変形が見られました。採苗器に稚貝(ホタテガイ以外も含む)が付着しすぎている場合は、貝同士の噛合いなどによる異常貝の発生が懸念されますので、ご注意ください。
○ヒトデやコツブムシなどの外敵は確認されませんでした。
<稚貝の採取・分散の注意点>
○採取する稚貝の大きさは殻長9mm以上とし、早めの採取・分散を心がけましょう。
○変形貝を防ぐため、玉ねぎ袋の底にたまった稚貝は使わないようにしましょう。
○採取・分散にあたっては、海水の塩分が低くなる雨の日や雨後を避け、水温25℃以上の場合は実施しないなど、気温の動向を確認しながら丁寧かつ速やかに作業を進めてください。
○分散作業で使用するポンプアップした海水は、工事等による濁りの影響がないことを確かめて使用してください。