2023年度ワカメ養殖情報第1号

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令和5年9月22日発行

漁業指導調査船岩手丸が実施した海洋観測9月分(8月29日~9月6日実施) の結果によれば、0海里での栄養塩濃度は、2.8~4.3μg/Lと例年通り低い状態となっていました(図1)。また、当センター漁場保全部が定点観測している船越湾吉里吉里漁場の栄養塩濃度(9月5日)は0.9μg/Lと低位でした。

次に、岩手丸の観測データから50日先までの栄養塩濃度(0海里表面)が20μg/L※を超える確率を予測した結果、10月中旬の確率は黒埼4%、トドヶ埼19~41%、尾埼4%、椿島0%となりました(図2)。

加えて、表面海水温も23℃を超えるなどワカメ養殖には厳しい状況が続いていますので、種糸の管理には細心の注意を払ってください。
※ワカメ種苗の巻き込み時に必要とされる栄養塩濃度

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図1 0海里での栄養塩濃度の推移
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図2 栄養塩が20μg/L以上となる確率(予測結果)

*栄養塩供給予測のためのソフトウェア開発は、農林水産省 農林水産技術会議による「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」による成果です。
*本予測は、栄養塩を分析してから50日先まで可能です。

(参考)三陸沿岸の水温情報サイト

「東北ブロック沿岸水温速報」(PCサイト)

「いわて大漁ナビ」
県内6湾の定地水温情報を1時間毎に確認できるほか、人工衛星画像で沖合の水温状況も把握できます。