2023年サケ稚魚放流情報No2

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令和5年3月1日

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湾内の表面水温は6~7℃台で、宮古湾、山田湾、越喜来湾で平年並、野田湾で低めとなっています。親潮の本県沿岸域への波及はやや弱く、黒潮の勢力が強い状況が続いています。
動物プランクトン沈殿量が少ない時期ですが、宮古湾、山田湾及び大船渡湾で沈殿量が増加し、平年よりも多い傾向にあります。越喜来湾では沈殿量が減少し、同湾及び唐丹湾では、平年よりも少ない傾向にあります。
今年の表面水温は比較的安定して推移する見込みですが、親潮の本県沿岸域への波及の度合によりプランクトン量が変化する可能性があります。今後の海況に注視しつつ、3月以降の2g以上の稚魚※1の放流に向けて、適切な飼育管理に努めてください。

1.表面水温(℃)

  野田湾※2 宮古湾 山田湾 唐丹湾 越喜来湾 大船渡湾
観測値(2/22,24) 7.0 6.6 6.7 7.2 7.1 6.8
平年*3 8.2 6.7 6.5 6.7 7.0 7.2
前年同期*4 6.3

各湾の表面水温は6~7℃台で、宮古湾、山田湾、越喜来湾で平年並、野田湾で平年より1℃低めとなっています。現在、親潮の本県沿岸域への波及が弱く、北上する黒潮の勢力が強いことから、例年よりも水温が低下しにくい傾向にあると予測されます。

2.動物プランクトン沈殿量(ノルパックネット鉛直20m曳き、ml/m3)

  野田湾※2 宮古湾 山田湾 唐丹湾 越喜来湾 大船渡湾
観測値(2/22,24) 0.05 0.59 0.79 0.07 0.10 0.62
平年*3 0.09 0.24 0.21 0.23 0.29 0.45
前年同期*4 0.03

全体的に沈殿量が少ない時期ですが、宮古湾、山田湾及び大船渡湾で沈殿量が増加し、平年よりも多い傾向にあります。また、越喜来湾では沈殿量が減少し、同湾及び唐丹湾では、平年よりも少ない傾向にあります。

3.その他

(1) 北上丸による沿岸海洋観測・動物プランクトン発生状況調査(5湾)及び当センター並びに沿岸広域振興局水産部による野田湾の観測調査(図赤枠)によるものです。
(2) いわて大漁ナビ(https://www.suigi.pref.iwate.jp/)の定地水温情報・衛星画像や当センター発行の海況情報等も参考にしてください。
※1 これまでの本県の放流実績から、放流の重心を3月下旬に設定し2.0g以上のサイズで放した年級の回帰率が高い。
※2 野田湾は2月24日に観測・調査を実施、動物プランクトン沈殿量はネットを2回曳いて測定。
※3 平年は過去18~20年間の同期の平均値。野田湾はH17、H19の北上丸及び県北水産部の調査結果の平均値。
※4 前年同期の北上丸による調査は欠測。

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図 6湾における動物プランクトン沈殿量及び表面水温の季節変化
※水温値が欠落している箇所は欠測であり、併せて同期の沈殿量データも欠落している。