令和5年6月22日
岩手県沿岸の表面水温は14~17℃台で、平年より2~4℃程度高めになっています。
今後、極端な高水温になる可能性があり、増養殖分野では次のような点への影響が懸念されますので、水温の動向に十分注意してください
〇 ホタテガイ養殖において、夏季の成貝管理や稚貝採取・分散作業時の取り扱いで、例年以上に注意が必要です。
〇 海面サーモン養殖においては、高水温の影響を考慮した出荷を検討してください。
〇 ワカメ養殖においては、天然ワカメの流失が早まる可能性がありますので、早めの採苗を検討してください。
1.水温分布の状況
6月14~15日に、漁業指導調査船岩手丸による海洋観測を行いました。本県10海里以内の表面水温は14~17℃台で、黒潮系暖水の影響により、平年より2~4℃程度高めとなっています(図1)。
また、湾内定地水温は15~17℃台であり、平年水温と比べて1~2℃程度高くなっています(表1)。
表1 定地水温(令和5年6月22日・10時) 単位:℃
野田湾(5m) | 山田湾(3m) | 船越湾(3m) | 釜石湾(3m) | 大船渡湾(5m) | 広田湾(5m) | |
現在の水温 | 17.4 | 16.1 | 17.4 | 15.9 | 16.7 | 17.2 |
6月下旬の平年水温 | 14.5 | 14.5 | 15.1 | 14.3 | 14.4 | 15.0 |
平年差 | +2.9 | +1.6 | +2.3 | +1.6 | +2.2 | +2.2 |
2.その他
当所では、水産情報配信システム「いわて大漁ナビ(https://www.suigi.pref.iwate.jp/)」において、表面水温分布画像及び湾内水温情報を配信しておりますのでご利用ください。
お問い合わせ:漁業資源部・増養殖部
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