令和5年8月9日
協力機関:沿海振興局水産部・水産振興センター、関係漁業協同組合
唐丹湾におけるホタテガイの付着盛期は6月上旬。その後も6月下旬まで付着が継続していた模様。
付着盛期調査
唐丹湾(調査定点)においてホタテガイ採苗器を4月20日、5月2日、5月17日、5月31日、6月14日、6月28日に垂下し、8月1日に一斉に回収して稚貝の付着状況を調査しました。
結果
○唐丹湾(調査定点)のホタテガイ付着数は5月31日投入分で1,809個と最も多く、次いで5月17日投入分で 940個の付着が確認されました(図1)。
○ホタテガイ稚貝の付着のピークは6月上旬~中旬にかけての時期と考えられ、各採苗器で1~3mmのホタテガイ稚貝が 確認されたことから稚貝の付着は6月末頃まで継続していたものと考えられます。
○採苗器に稚貝(ホタテガイ以外も含む)が付着しすぎている場合は、貝同士の噛合いなどによる異常貝の発生が懸念されますので、ご注意ください。
○外敵となるヒトデは確認されませんでしたが、コツブムシは4月20日及び5月31日投入分で1~2個体確認されましたので、食害にも注意が必要です。
<稚貝の採取・分散の注意点>
○採取する稚貝の大きさは殻長9mm以上とし、早めの採取・分散を心がけましょう。
○変形貝を防ぐため、玉ねぎ袋の底にたまった稚貝は使わないようにしましょう。
○採取・分散にあたっては、海水の塩分が低くなる雨の日や雨後を避け、今年度は特に高水温状態となっているので、稚貝の体力を消耗させないためにも水温25℃以上の場合は実施しないなど、気温の動向を確認しながら丁寧かつ速やかに作業を進めてください。
○分散作業で使用するポンプアップした海水は、工事等による濁りの影響がないことを確かめて使用してください。