2023年ホタテガイ養殖管理情報(高水温)

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令和5年8月9日
協力機関:沿海振興局水産部・水産振興センター、関係漁業協同組合

海水温(表層付近)が25℃前後と高くなっています。

定地水温に注意して養殖管理を行いましょう。

1 水温の状況と見込み

○水深3~5mの定地水温は、7月後半頃から20℃を超えており、8月には25℃を超えている定点もあります(図1)。

○直近の表面水温衛星画像では、本県の中北部~南部の沖合に28℃台の非常に高い水温の水が分布しており、今後も本県の沿岸部の海水温は、高水温が続くものと予想されます(図2)。

2 ホタテガイ養殖上の注意点

○新貝と成貝は、水温20℃で成長が止まり、23℃を超えるとへい死する恐れがあります。新貝、成貝ともに比較的水温の低い下層へ沈めましょう。出荷以外の作業(玉付け、掃除、へい死の確認等)は行わないようにしましょう。

○稚貝は、水温25℃以上でへい死する恐れがあります。水温が25℃を超える場合は稚貝の採取・分散作業は行わないようにしましょう。

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図1 令和5年7~8月の定地水温
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図2 JAFIC提供 表面水温図(令和5年8月8日)

稚貝の採取・分散作業の注意点

〇作業は日陰で行い、気温が上がらないうちに早めに終えましょう。

〇船上に取り上げた採苗器には海水につけた麻袋などをかけ、直射日光をさえぎりながら、速やかに作業場へ運びましょう。 ※パールネット収容後の貝も同様です。

〇水温の低い層からポンプアップした海水を十分にかけ流して作業を行いましょう。

〇パールネットに収容した貝は、速やかに海に戻しましょう。

当所では、水産情報配信システム「いわて大漁ナビ(https://www.suigi.pref.iwate.jp)」において表面水温分布画像と湾内定地水温情報を配信しております。ご活用ください。