2023年度ワカメ養殖情報第2号

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令和5年10月24日発行

漁業指導調査船岩手丸が実施した海洋観測10月分(9月25日~27日実施)の結果によれば、0海里での栄養塩濃度は、1.1~3.2μg/Lと例年通り低い状態となっていました(図1)。また、当センター漁場保全部が定点観測している船越湾吉里吉里漁場の栄養塩濃度(10月17日)は3.0μg/Lと低位でした。

次に、岩手丸の観測データから50日先までの栄養塩濃度(0海里表面)が20μg/L※を超える確率を予測した結果、11月上旬の確率は黒埼4~7%、トドヶ埼3~28%、尾埼4~18%、椿島4~36%となりました(図2)。

表面海水温は依然として20℃を超えている地点もあり、ワカメ養殖には厳しい状況が続いていますので、例年と同じ感覚で種糸巻き込みの準備を進めないよう留意願います。
※ワカメ種苗の巻き込み時に必要とされる栄養塩濃度

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図1 0海里での栄養塩濃度の推移
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図2 栄養塩が20μg/L以上となる確率(予測結果)

*栄養塩供給予測のためのソフトウェア開発は、農林水産省 農林水産技術会議による「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」による成果です。
*本予測は、栄養塩を分析してから50日先まで可能です。

(参考)三陸沿岸の水温情報サイト

「東北ブロック沿岸水温速報」(PCサイト)

「いわて大漁ナビ」
県内6湾の定地水温情報を1時間毎に確認できるほか、人工衛星画像で沖合の水温状況も把握できます。