令和6年2月8日
本県沿岸域(湾内含む)の表面水温は、県中部から南部海域を中心に、平年値よりも4~6℃程度高い傾向にあります。今後も黒潮の勢力が強い状況が続き、水温が高めに推移する可能性があります。
3~4月になるべく多くの1.5g以上の稚魚を放流できるよう、適切な飼育管理を続けてください。施設能力の制限で2月中に放流を行う場合は、なるべく大型魚の放流に努めてください。
本県沿岸域の表面水温は、県中部から南部海域を中心に、平年と比較して4~6℃程度高い傾向にあり(図1)、湾内においても同様の傾向が見られます(図2)。現在、北上する黒潮の勢力が強いことから、例年よりも水温が高めに推移する可能性があります。予測では、北からの親潮が本県沿岸域に南下する可能性もある(図3)ことから、今後の海況を注視する必要があります。
2月中に放流を検討している場合は、なるべく大型魚の放流に努めてください。熊野川における大規模実証試験において、2月に放流した場合、放流時のサイズが大きいほど回帰率が高くなる傾向がある、という結果が得られています。
なお、大規模実証試験では、餌の探索、遊泳力の強化試験を行い、密度調整しながら4月上旬を中心に、平均3g程度で放流できるよう飼育試験を進めて行く予定です。
その他
(1) 次回より、北上丸による沿岸海洋観測・動物プランクトン発生状況調査(5湾)及び県北広域振興局水産部による野田湾の観測調査の結果を掲載します。
(2) いわて大漁ナビ(https://www.suigi.pref.iwate.jp/)の定地水温情報・衛星画像や、当センター発行の海況情報等も参考にしてください。