2025年サケ稚魚放流情報No1

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令和7年3月6日

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2月下旬の各湾内の表面水温は7~8℃台で、大船渡湾、宮古湾で平年並、それ以外の湾で平年よりも高めとなりました。また、2月下旬の動物プランクトン沈殿量は、野田湾は平年よりも多い傾向、それ以外の湾は平年よりも少ない傾向でした。

現在、本県北部沖20海里(37km)付近に親潮の波及が認められますが、今後、更なる親潮の南下が見込めるかは不透明な状況です。近年の放流適期と見られる3月中の放流※1に向け、1.5g以上※2のサイズで放流できるよう計画を立ててください。また、既に十分なサイズ(4g以上)となった稚魚については、過密飼育等の影響が懸念されるため、随時、放流を検討してください。

1.表面水温(℃)

  野田湾※3 宮古湾 山田湾 唐丹湾 越喜来湾 大船渡湾
観測値(2/20,21) 8.8 7.2 8.6 8.5 8.3 7.5
平年*4 7.4 6.7 6.6 6.7 7 7.2
前年同期

2月下旬の各湾の表面水温は7~8℃台で、大船渡湾、宮古湾で平年並、それ以外の湾で平年より1~2℃程度高めとなりました(図)。なお、前年同期は荒天のため、欠測でした。

2.動物プランクトン沈殿量(ノルパックネット鉛直20m曳き、mL/m3)

  野田湾※3 宮古湾 山田湾 唐丹湾 越喜来湾 大船渡湾
観測値(2/20,21) 0.13 0.03 0.1 0.03 0.13 0.03
平年*4 0.06 0.26 0.25 0.21 0.27 0.46
前年同期

2月下旬は全体的に沈殿量が少ない時期ですが、野田湾では平年よりも多い傾向であり、例年はあまり見られない植物プランクトンも確認されました。それ以外の湾では平年よりも少ない傾向でした(図)。なお、前年同期は荒天のため欠測でした。
現在、親潮が本県北部海域に波及しておりますが、更なる南下が見込めるかは不透明です。

3.その他

(1) 北上丸による沿岸海洋観測・動物プランクトン発生状況調査(5湾)及び当センター並びに県北広域振興局水産部による野田湾の観測調査によるものです。
(2) いわて大漁ナビ(https://www.suigi.pref.iwate.jp/)の定地水温情報・衛星画像や当センター発行の海況情報等も参考にしてください。
※1 熊野川における回帰親魚調査の結果、4月中旬以降の放流魚は大幅な回帰率の低下が見られた。
※2 熊野川の大規模実証試験において、2月放流の場合、放流時のサイズが大きいほど回帰率が高い傾向がある。
※3 野田湾は2月25日に観測・調査を実施、動物プランクトン沈殿量はネットを2回曳いて測定。
※4 平年は過去20~22年間の同期の平均値。野田湾はH17、H19及びR3~6の6年間の調査結果の平均値。

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図 6湾における動物プランクトン沈殿量及び表面水温の月旬毎の変化
※水温値が欠落している箇所は欠測であり、併せて同期の沈殿量データも欠落している。

漁業資源部(担当:岡部)
TEL: 0193-26-7915