令和8年1月8日

12月10日までの回帰尾数※は、前年比41.1%の1.3万尾。
4歳魚を中心とした年齢構成で、魚体は、前年と同様に小型の傾向。
※速報値(県庁水産振興課 秋さけ漁獲速報より)
1.回帰資源量
12月10日現在の回帰尾数は1.3万尾(32トン)で前年比41.1%(重量比37.7%)。内訳をみると、沿岸漁獲は前年比37.8%(6.0千尾)、 河川漁獲は前年比47.4%(6.9千尾)。種卵確保対策による海産親魚は102尾となっています。河川漁獲の割合は52.9%と前年(46.0%)を上回りました。また、当センターが発表した12月10日までの回帰予測尾数は2.9万尾であり、実績は予測の45.3%となっています(図1)。

2.回帰親魚調査結果(中期:12月10日までの分)
片岸川及び津軽石川において、ふ化場の協力を得て回帰親魚調査(片岸川57尾(近隣河川である熊野川を含む)、津軽石川83尾)を行いました。なお、例年調査を実施していた織笠川については、10月31日夜間の豪雨被害により、調査を実施することができませんでした。
(1)年齢組成
片岸川
オスは3歳魚32%、4歳魚68%、5歳魚0%(R6:3歳魚45%、4歳魚52%、5歳魚3%)、メスは3歳魚27%、4歳魚73%、5歳魚0%(R6:3歳魚33%、4歳魚54%、5歳魚8%)で、前年同期と比べるとオスメスともに4歳魚の割合が高くなり、3歳魚の割合が低くなったほか、5歳魚以上の回帰はありませんでした(図2)。

年齢査定の結果に河川回帰尾数(R7:121尾、R6:138尾)を乗じて算出した年齢別回帰尾数を見ると、3歳魚は前年の69%、4歳魚は前年の1.2倍となっています(図3)。

津軽石川
オスは3歳魚20%、4歳魚71%、5歳魚9%(R6:3歳魚14%、4歳魚76%、5歳魚9%)、メスは3歳魚24%、4歳魚63%、5歳魚13%(R6:3歳魚13%、4歳魚75%、5歳魚10%)で、前年同期と比べるとオスメスともに3歳魚の割合が高くなり、4歳魚の割合が低くなりました。5歳魚の割合は同程度でした(図4)。

年齢査定の結果に河川回帰尾数(R7:174尾、R6:631尾)を乗じて算出した年齢別回帰尾数を見ると、3歳魚は前年の45%、4歳魚は前年の25%となっています(図5)。

(2)年齢別尾叉長、体重、肥満度
片岸川
魚体測定の結果、オスの平均尾叉長は63.9cm、体重は2.4kg、肥満度は9.1、また、メスは62.7cm、2.2kg、8.5でした。前年同期と比較すると、オスメスともに平均尾叉長・体重・肥満度が前年を下回りました(表1)。
表1 片岸川(R7は熊野川を含む)年齢別平均尾叉長・体重・肥満度
(オス)
| 尾叉長 | 体 重 | 肥満度 | ||||
| (cm) | (kg) | |||||
| R7 | R6 | R7 | R6 | R7 | R6 | |
| 3歳魚 | 58.3 | 59.5 | 1.7 | 2.1 | 8.7 | 9.6 |
| 4歳魚 | 66.0 | 67.0 | 2.7 | 3.0 | 9.2 | 10.0 |
| 5歳魚 | – | 70.4 | – | 3.7 | – | 10.7 |
| 全体平均 | 63.9 | 64.5 | 2.4 | 2.7 | 9.1 | 9.7 |
(メス)
| 尾叉長 | 体 重 | 肥満度 | ||||
| (cm) | (kg) | |||||
| R7 | R6 | R7 | R6 | R7 | R6 | |
| 3歳魚 | 55.3 | 58.0 | 1.4 | 1.9 | 8.2 | 9.8 |
| 4歳魚 | 64.2 | 66.0 | 2.3 | 2.6 | 8.5 | 9.2 |
| 5歳魚 | – | 68.9 | – | 3.1 | – | 9.6 |
| 全体平均 | 62.7 | 64.3 | 2.2 | 2.5 | 8.5 | 9.4 |
津軽石川
魚体測定の結果、オスの平均尾叉長は66.7cm、体重は3.0kg、肥満度は9.8、メスは64.7cm、3.0kg、10.3でした。前年同期と比較すると、オスの3歳魚では尾叉長、体重、肥満度が前年を上回り、4歳魚では前年を下回りました。また、5歳魚は肥満度のみ前年を上回りました(表2)。メスの3歳魚では肥満度が前年を上回り、4歳魚では前年を下回りました。また、5歳魚は尾叉長、体重、肥満度が前年を上回りました。全体の平均はオスでは尾叉長及び体重、メスでは尾叉長のみ前年を下回りました。
表2 津軽石川年齢別尾叉長・体重・肥満度
(オス)
| 尾叉長 | 体 重 | 肥満度 | ||||
| (cm) | (kg) | |||||
| R7 | R6 | R7 | R6 | R7 | R6 | |
| 3歳魚 | 61.1 | 59.9 | 2.2 | 2.0 | 9.4 | 9.3 |
| 4歳魚 | 67.2 | 70.0 | 3.0 | 3.4 | 9.7 | 9.8 |
| 5歳魚 | 72.3 | 75.1 | 4.3 | 4.4 | 11.0 | 10.1 |
| 全体平均 | 66.7 | 69.1 | 3.0 | 3.3 | 9.8 | 9.8 |
(メス)
| 尾叉長 | 体 重 | 肥満度 | ||||
| (cm) | (kg) | |||||
| R7 | R6 | R7 | R6 | R7 | R6 | |
| 3歳魚 | 57.2 | 57.6 | 1.9 | 1.9 | 9.9 | 9.7 |
| 4歳魚 | 64.8 | 66.7 | 2.8 | 3.1 | 10.2 | 10.5 |
| 5歳魚 | 75.2 | 70.7 | 5.0 | 3.9 | 11.4 | 11.0 |
| 全体平均 | 64.7 | 65.8 | 3.0 | 3.0 | 10.3 | 10.3 |
3.その他
令和7年12月10日現在の秋サケ回帰状況は、極めて低調だった昨年を下回り、予測下限値近くを推移しています。
調査河川においては、4歳魚(令和3年級)を中心に回帰し、5歳魚(令和2年級)の回帰尾数が少ないことから、全体の回帰尾数の減少と平均体重の低下が生じています。また、回帰の主体である4歳魚の尾叉長、体重、肥満度が減少しており、前年と比べて小型になっています。
回帰尾数は減少しておりますが、放流尾数の少なかった令和3年級が漁獲の主体となっていることから、大型で強い稚魚を適期に放流することが、今後のサケ親魚の回帰において重要と考えられます。