令和6年3月29日発行
<海況>
黒潮の大蛇行が継続することから(※)、黒潮続流の北偏傾向が継続し、三陸沿岸の水温も高めで推移することが予測される。
<マイワシ>
来遊量 : 前年並~下回る。
漁期・漁場: まき網は、5月以降にはに三陸南部海域、6月中旬以降には道東海域でも漁場が形成される。
定置網は、仙台湾~三陸南部海域において、期を通じて入網がみられる。
<カタクチイワシ>
来遊量 : 三陸南部海域~仙台湾では前年を上回る。三陸北部海域ではまとまった漁獲がない。
漁期・漁場: 三陸南部海域~仙台において7月以降に漁獲される。
3月26日に国立研究開発法人水産研究・教育機構から「2023年度太平洋いわし類長期漁海況予報」が発表されましたので、概要を紹介します。
※黒潮流路が大蛇行経路のA型基調で推移することから、房総~常磐南部海域は「平年並み」~「高め」で推移すると予測されており、当所では三陸沿岸も同様に高めで推移すると予測しています。
今後の見通し(2024(令和6)年4月~7月)抜粋3>
<海況>房総~常磐南部海域
黒潮はA型基調で推移する。鹿島灘~常磐南部海域は黒潮から暖水が波及しやすい。房総~常磐南部海域の沿岸水温は「平年並」~「高め」で推移する。
<マイワシ>房総~三陸海域、道東海域(まき網、定置網)
来遊量 : 前年並~下回る。
漁期・漁場: まき網は、犬吠埼沖~常磐南部海域で漁場が形成され、5月以降には三陸南部海域、6月中旬以降には道東海域でも形成される。定置網は、仙台湾~三陸南部海域において、期を通じて入網がみられる。
魚体 : 10cm~16cm前後(1歳魚)、15cm~18cm前後(2歳魚)、17cm~19cm(3歳魚)、17cm以上(4歳以上)。期後半には房総海域において11cm前後(0歳魚)も漁獲される。
<カタクチイワシ>房総~三陸海域、道東海域(まき網、定置網)
来遊量 : 房総海域では前年を下回る。三陸南部海域~仙台湾では前年を上回る。三陸北部海域ではまとまった漁獲がない。常磐海域、道東海域では予測が困難。
漁期・漁場: 房総海域ではまき網により期を通じて漁獲されるが、散発的。三陸南部海域~仙台湾では定置網により期を通じて漁獲される。
魚体 : 6cm~13cmの1歳魚主体で、11cm以上の2歳魚も漁獲される。
御意見等は、漁業資源部(担当: 小野寺)までお寄せください
なお、本予報の詳細については、国立研究開発法人水産研究・教育機構Webページ
(https://www.fra.go.jp/home/kenkyushokai/press/pr2023/files/20240326_iwashi_pac.pdf)を御参照願います。