2024年大型クラゲ出現情報(No4)

魚種別情報(漁況情報号外・PDFファイル)のダウンロードページはこちら

Pocket

令和6年10月21日

県内全域で大型クラゲの入網が確認されています

一般社団法人漁業情報サービスセンターがとりまとめた結果の概要を紹介します。

1.本県における大型クラゲ出現状況(図、表)

県内全域の定置網で大型クラゲの入網が報告されています。入網個体数は9月17日から10月7日にかけて増加し、特に宮古海域で顕著でした。入網の多い定置網では、1日に100~350個体程度が確認されており、サイズは9月後半以降、大型個体の割合が増加しました。洋上駆除に伴う作業時間の増大のほか、漁獲物の品質低下による魚価の低落、漁獲量の減少、消費燃油量の増加、刺胞毒による炎症被害及び操業の中断等の漁業被害が発生しています。

2.全国の大型クラゲ出現状況の概要(図1)

9月12日には宮城県(トロール調査)、9月25日には福島県(底びき網)において、今年度初となる大型クラゲの入網が確認されました。9月下旬に入り、出現の中心が太平洋側へと推移しており、日本海側での出現数は減少傾向となっています。

既に多くの報告があるとおり、県全域の定置網で大型クラゲの入網が確認されています。1日1網あたり数十個体程度の入網が主流ですが、散発的に100~350個体程度の入網が確認されているほか、サイズの大型化に伴い、少量の入網でも操業の障害となっています。洋上駆除に伴う作業時間の増大のほか、表で示した漁業被害についても併せて報告されています。
9月に入り、本県海域において、津軽暖流による1ノット以上の南向きの強い潮流が頻繁に観測される傾向にあり、太平洋側における分布域の拡大に影響を及ぼしているものと考えられます。
2009年の大量出現と比較すると、依然として少ない入網数ではありますが、今後も同程度の出現が継続する可能性がありますので、引き続き警戒願います。
大型クラゲの入網や目撃情報などにつきましては、引き続き最寄りの水産部、水産振興センター又は水産技術センターまでお知らせください。

(参考)
大型クラゲに関する情報は、漁業情報サービスセンターが随時ホームページで公開しておりますので、併せてご確認ください(URL:http://www.jafic.or.jp/kurage/)。

20241021jellyfish_info001
図1 2024年10月18日現在の大型クラゲの出現状況(漁業情報サービスセンター大型クラゲ
出現情報(http://www.jafic.or.jp/kurage/)より引用)

20241021jellyfish_info002
図2 2024年の大型クラゲ累積出現数の地域別推移(10月14日までの報告値)

表 2024年の県内における大型クラゲによる定置網漁業の主な被害(10月14日時点)
20241021jellyfish_info003
※「洋上駆除に伴う作業時間の増大」はほぼ全ての定置網で漁業被害として報告されているため、未記載

お問い合わせ先
漁業資源部(担当:岡部)
電話:0193-26-7915
FAX:0193-26-7910
E-mail: CE0012@pref.iwate.jp