魚料理/下閉伊地区

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サケのホルモン
参考:又兵エ鍋(宮古市)

宮古市には、サケの卵膜をニンニクと一緒に炒め、これをご飯の上にのせる“又兵エ衛”という料理があります。この料理からヒントを得て、またサケの残滓部分を有効利用する観点から、臓器を牛や豚のホルモン鍋風に加工したので紹介します。食べ方としては、鍋に当製品を入れ、水、味噌を少々、他に豆腐、長ネギ当を加えて煮込むと良いでしょう。

  • 【材料】
    • サケ
  • 【作り方】
    • 心臓、肝臓、胃、腸、幽門垂、精巣、(卵膜)
  • 胃や腸の内容物は取り除く。
  • 血抜き
  • 流水中でよく血水等を落とす。
  • ボイル、アク抜き
  • 調味液混合
    • 調味液の配合:糀味噌150g、フラクトM(日本コーンスターチ)97g、胡麻油15ml、サラダ油60ml、下ろし生姜15g、一味唐辛子1g、フラバービーフ(協和発酵)10g、水1,150ml
  • 真空包装
  • 加熱殺菌
    • 121℃で30分間
  • 製品

サケの生姜酢漬け
参考:サケと玉ネギの甘酢あんかけ(宮古市)

塩サケのスライスと玉ネギのスライスを交互に積み重ね、甘酢で漬け込んだ料理が宮古市にあります。他にも玉ネギの代わりにレモンと大根を使った同じような料理があります。いずれにせよ、サケの酢漬け加工を目的に、魚の生臭さの除去と調味液を浸透させやすくするために脱水シートを使用し、また生臭さを抑えるために生姜を用いて当加工品を作りました。なお、製品の日持ちは、-1℃保管で1週間と思われます。

  • 【材料】
    • サケ(冷凍、ブナの程度A~Bランクのものを使用する。)
  • 【作り方】
    • スキンレスフィレー
  • 脱水シート包装
    • ピチットシート21-M(昭和電工(株)製)を使用する。
  • 冷蔵室放置
    • 1晩程度
  • スライス
    • 5mm程度の厚さ
  • 調味液浸漬
    • バットに調味液を敷き、サケのスライスを並べ、最後に残りの調味液を上から振る。原料:調味液=1kg:1L。2時間漬けこむ。調味液の配合:食酢(4.2%)800ml、クエン酸ソーダ10g、グルタミン酸ソーダ8g、コハク酸ソーダ3g、砂糖100g、食塩150g、ジンジャー粉末(中幸商店)30g、水で5Lに調整
  • 液切り
  • 真空包装
  • 製品
  • 冷蔵保管

サケのステーキ
参考:サーモンステーキ(宮古市)

サケは魚類の中では比較的大きい部類に入るためか、ステーキに見なして料理されています。ここで紹介する加工品は、サケを焼肉風のタレで調味したレトルト食品で、袋ごと熱湯中で5~10分間加熱すれば食べられます。

  • 【材料】
    • サケ(凍結品を使用)
  • 【作り方】
    • ドレス
  • 輪切り
  • 飽和食塩水に浸漬
    • 30分間
  • 水切り、30分間冷風乾燥
  • 調味液に浸漬
    • サケ:調味液=1.5kg:1L。冷蔵室(-1℃)にて2日間。調味液の配合:濃口醤油550ml、赤味噌100g、味しるべB(武田薬品)140ml、フラバービーフ(武田薬品)10ml、グルタミン酸ソーダ20g、リボタイド(武田薬品)1g、食塩10g、上白糖130g、トマトピューレ50g、胡麻油20ml、コショウ4g、下ろしニンニク10g、オニオン粉末(中幸商店)5g、下ろし生姜30g、水で1Lにする。
  • サケと調味液を包装袋に入れる
  • 真空包装
  • 加熱殺菌
    • 121℃、30分間
  • 製品

サケの佃煮
参考:豆と鮭の頭の煮物(山田町)

サケの頭は、軟骨の部分をスライスしたものを酢漬けにし、“氷頭なます”として加工されていますが、山田町には新巻鮭の頭と大豆を醤油と砂糖で煮詰めて佃煮風にした料理があります。そこで、頭だけでなく、中骨、鰓などの普通捨てられる部分も原料にし、佃煮に加工してみました。加工に際しては包装袋に穴をあけないよう、サイレントカッター又はチョッパーを使用して必ず粉砕してください。

  • 【材料】
    • サケ、大豆
  • 【作り方】
  • (1)サケ
    • 頭、中骨、鰓
    • 血抜き
    • ぶつ切り
    • ボイル、アク抜き
    • 細断
      • サイレントカッターを使用。
  • (2)大豆
    • 水に浸潤
      • 大豆(kg):水(L)=5:18。浸漬時間は夏季が5~6時間。冬季が10~12時間。早く大豆を軟化させるには、リン酸塩0.2~0.4%又は重炭酸Na0.5~0.7%を加える。
    • 洗浄
    • 煮熟
    • アク抜き
      • 沸騰水中で2時間。
  • (1)+(2)
    • 調味、煮熱
      • 二重釜等を使用。頭等の細断物(kg):大豆(kg):調味液(L)=1:1:2(大豆はアク抜きまで終わったもの。)調味液の配合:醤油1L、砂糖300g、水飴500g、ジンジャー粉末(中幸商店)100g、ハイクックコンブエキス液(協和発酵)50ml、カラメル50ml
    • レトルト包装
    • 加熱殺菌
      • 121℃、30分間
    • 製品

カキの鉄火味噌
参考:カキとムラサキイガイの鉄火味噌(山田町)

カキは生でそのまま、もしくはフライなどにしてよく食べられますが、山田町には鉄火味噌で炒める料理があります。ここでは、この料理をそのまま再現、加工したので紹介します。カキだけでなく、ムラサキイガイも原料として使えます。食べ方としては、当製品を予め炒めておいた野菜類と混ぜ合わせると良いでしょう。

  • 【材料】
    • カキ(むき身)、大豆
  • 【作り方】
  • (1)カキ
    • 炒める
      • 軽く、色が変わる程度。
  • (2)大豆
    • 水に浸漬:一晩
    • ボイル、アク抜き
    • 炒める
  • 混合(1)+(2)
    • カキ:大豆:鉄火味噌=600:400:1000(g)
    • 鉄火味噌の配合:味噌500g、錦味(協和発酵)190ml、砂糖180g、ハイクックかつおコンクUS(協和発酵)100ml、AM-B(協和発酵)7g、酵母エキス(協和発酵)4g
  • 真空包装
  • 製品
  • 冷凍保管

カキの甘酢あんかけ
参考:カキと長芋のあんかけ(山田町)

山田町には一種の茶碗蒸のような料理“カキと長芋のあんかけ”があります。この調理の中でカキのあんかけを作りますが、これを中華料理の素材として加工したので紹介します。食べ方としては、当製品をフライパンで炒めた野菜等と混ぜ合わせて八宝菜風に調理すれば良いでしょう。また、カキだけでなく、ニンジン、インゲン等の野菜も予め一緒に製品中に入れてしまい、レトルト食品とするのも一つの方法と思われます。

  • 【材料】
    • カキ
  • 【作り方】
    • 加熱
      • テフロン加工の鍋釜を使用。むき身の色が変わる程度に軽く加熱。
    • 真空包装
      • カキ:あんかけ=15粒:200ml
      • 甘酢あんかけの配合:醤油300ml、食酢(4.2%)200ml、砂糖250g、片栗粉30g、コンソメ7.5g、水1100ml
    • 加熱殺菌
      • 121℃、30分間加熱
    • 製品

ドンコの肝和え
参考:ドンコなます(田野畑村)

三陸沿岸の小延縄漁業でよく獲れるエゾイソアイナメ(呼称、ドンコ)は、冬が特に旬で味噌汁や鍋物にすることが多い魚ですが、九戸、下閉伊地区では酢のものとして食べられています。当製品はこれを再現、加工したもので、刻んだ長ネギを加えて食べると良いでしょう。

  • 【材料】
    • ドンコ(身、肝臓)、大根
  • 【作り方】
  • (1)身
    • 内臓・鱗等の除去
    • 素焼き
      • 洗浄後、オーブン等で加熱。
    • 身の採取
      • 皮、小骨等を除きながら行う。
  • (2)肝臓
    • 加熱
      • 醤油を少々添加し、軽く鍋で炒める。
  • (3)大根
    • 下ろす。
      • 普通下ろす状態よりもかなり荒く下ろす。
    • 湯通し、水切り。
  • (1)+(2)+(3)
    • 調味・混合
      • 魚肉(g):肝臓(g):大根(g):調味液(ml)=1700:250:1000:100
      • 調味液の配合:MSG(武田薬品)5g、リボタイド(武田薬品)0.5g、ハイクックかつおコンクUS(協和発酵)5ml、味しるべC(協和発酵)9ml、アミフレックスA-1(武田薬品)15g、砂糖20g、米酢70ml、醤油980ml、水で1000mlに調整。
    • 真空包装
    • 加熱殺菌
      • 121℃で30分間。
    • 製品

とろろメカブ等

三陸地方では一般にワカメの芽株を刻み、熱湯に通し“とろろメカブ”と称して食べられていますが、その加工品となるとあまり見かけません。そこで、芽株の消費拡大をねらい、調味とろろ、ふりかけ、お茶、茶漬けに加工したので紹介します。

  • (1)とろろメカブ
  • 【材料】
    • 芽株(生、冷凍品どちらでも良い。)
  • 【作り方】
    • 風乾
      • 天日で半日程度。
    • スライス
      • フードスライサーを用いる。
    • 湯通し
      • 10~20秒間沸騰水中に通す。
    • 冷却
      • 流水を用いる。
    • 水切り
    • 調味・配合
      • 調味液は予め用意して流し込み、かき混ぜる。
    • 瓶詰め又は真空包装
    • 製品
    • 冷蔵保管
  • (2)ふりかけ、お茶、茶漬け
  • 【材料】
    • 芽株(生の状態のものを用いる。湯通ししたものの方が乾燥が進むにつれて茶褐色が強くなる。)
  • 【作り方】
    • 天日乾燥
      • 歩留20~25%
    • 粉砕粉砕機を使用し、目合はできるだけ大きくする。
    • 粉末
    • ふりかけ
      • 粉末:煎り胡麻:塩=300:40:15(g)
    • お茶
      • 粉末:塩:グルタミン酸ソーダ:グリシン=10:2:3:1(g)。お茶は、製品1~2gにお湯100mlが適量。

ワカメ中芯とツブの漬物等

湯通し塩蔵ワカメを製造する際に大量に派生する中芯は、柴漬けなどの漬物の原料として利用されている以外あまり加工されていません。山田町には、中芯にモスソガイを加えた漬物があり、これは貝が入っていることで外観的にも高級感があり、従来のワカメの茎の漬物に比べて付化価値の高いものになるtp考えられます。また、煮物、炒め物などの材料にも利用できるように乾燥し、切り干し大根風に乾燥してみました。加工に際しては、簾状に切れ目を入れて吊るす方法が速く乾燥させるポイントと思われます。

  • 1.ワカメの中芯とツブの漬物
    • 参考:ワカメの茎の漬物(山田町)
  • 【材料】
    • ワカメの茎(塩蔵品)
    • モスソガイ(代替品としてロコガイを用いてもよい。)
  • 【作り方】
    • (1)ワカメの茎
      • 塩抜き
        • 流水中に1時間放置。
      • 切断
        • フードスライサーを用いるか、又は3cm長程の千切りにする。
    • (2)モスソガイ
      • ボイル
      • 剥き身
        • 内臓部分は除去する。
    • (1)+(2)
      • 調味・混合
        • ワカメの茎:モスソガイ:ニンジンの千切り(湯通し済み):調味液=600~700g:300~350g:600ml
        • 調味液の配合例:醤油400ml:水400ml:味醂200ml、ハイクックコンブエキス80ml
      • 脱気包装
        • 製品200gに対して調味液50mlを注入する。
      • 加熱
        • 沸騰水中に5~10分間放置する。
      • 製品
        • 冷蔵室に保管する。
  • 2.ワカメの中芯の切り干し
  • 【材料】
    • ワカメの中芯(塩蔵品)
  • 【作り方】
    • 裂く
      • 剣山を用いて簾状の切れ目(中芯の末端はそのまま)を入れる。
    • 風乾
      • 天日で歩留が30~40%になるまで乾燥する。
    • 切断
      • 適当な長さに切る。
    • 含気包装
      • 乾燥剤を入れる。
    • 製品
      • 10~20分間水戻しして、煮物、炒め物などの材料にする。

サンマの甘味噌漬
参考:サンマ(山田町)

山田町にはサンマの三枚卸しに甘味噌を塗り付け、油で揚げるという料理があります。そこで、サンマを漬物製品というよりも半製品として加工し、焼き物や揚げ物(唐揚げ)に使えるようにしまhした。なお、揚げ物にする場合は、焼き物にする場合よりも調味味噌への浸漬時間を短くした方が良いと思われます。

  • 【材料】
    • サンマ(三枚卸し。腹骨も取る。)
  • 【作り方】
    • 10%塩水浸漬
      • 30分間。
    • 調味味噌に漬ける
      • サンマフィレーはガーゼに包む。漬込みは半日。調味味噌の配合:味噌1kg、砂糖70g、アミシン淡口(新進食料)400ml、水400ml、食塩40g、水飴40g、グルタミン酸ソーダ1.6g、コハク酸ソーダ0.4g
    • 真空包装
    • 製品
      • 冷凍保管。