魚料理/気仙・上閉伊地区

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サンマの南蛮漬け
参考:サンマの南蛮漬け(陸前高田市)

サンマの一夜干し、みりん干しはよく見受けられますが、更に加工方法を一工夫して、サンマを“南蛮漬け”にしてみました。“南蛮漬け”はイワシやサバ等の脂の多い魚でお馴染みですが、今回は、食べるときに電子レンジ等で温めるだけという調理済み加工品を試作しました。

  • 【材料】
    • サンマ
  • 【作り方】
    • 開き処理
      • 内臓、中骨等を除去し、腹開き(あるいは背開き)にする。
    • 洗浄
      • 血水等を洗浄する。
    • 水切り
    • 衣付け
      • 表面に片栗粉をまぶす。
    • 油ちょう
      • 調味漬け1~2時間程度。調味液配合例:醤油500ml、食酢300ml、みりん200ml、砂糖60g、とうがらし5g。包装調味液も一緒に入れる。
    • 製品
      • 冷蔵保管。

サンマボール
参考:サンマのすり身揚げ団子(大船渡市)

最近の消費者の健康志向の高まりにより、畜肉よりも健康に良い成分を多く含む魚介類の利用が見直されています。今回、しょうがでサンマの落し身の生臭みをマスキングして肉団子状にしてみました。魚嫌いな子供も喜んで食べると思われます。業務用として学校給食などに利用してはどうでしょうか。

  • 【材料】
    • サンマ
  • 【作り方】
    • ドレス
      • 内臓等を除去し、血水等をよく洗浄する。
    • 落し身
      • 魚肉採取機を用いる。
    • 調味配合
      • サイレントカッター等を用いて細断、調味配合を行う。(※調味配合例:落し身1kgに対して、味噌50g、しょうが5g、粉末ジンジャー5g、砂糖10g、片栗粉25g、コショウ1g、グルタミン酸ソーダ3g)
    • 成形(半製品はこの後、凍結・包装する。)
      • ボール状に形を整える。(※衣の使用例:落し身1kgに対して、小麦粉100g、パン粉65g、卵2個)
    • 油ちょう
    • 放冷
    • 包装
    • 調味済み加工品

サンマハンバーグ
参考:サンマのおやき(大船渡市)

今回はサンマを原料にしてハンバーグを作りました。味を畜肉様にするのではなく、むしろサンマの美味しさを全面に出して調味しました。調味配合の際に、豆腐を混ぜ込むと、焼き上がりのソフト感が向上します。おからを副材料に用いても良いでしょう。

  • 【材料】
    • サンマ
  • 【作り方】
    • サンマを開きにする。
    • 落し身
      • 魚肉採取機を用いる(副材料の配合例:ニンジン50g、玉ネギ60g、長ネギ30g)
    • 調味配合
      • サイレントカッター等を用いて細断、調味配合を行う。(※調味配合例:落し身1kgに対して、味噌20g、アミシン(新進食料工業(株)製、アミノ酸調味料)10ml、片栗粉50g、食塩5g、コショウ1g、グルタミン酸ソーダ1.5g)
    • 成形(半製品はこの後、凍結・包装する。)
      • 成形機等で形を整え、片栗粉をまぶす。
    • 鉄板焼
    • 放冷
    • 凍結
    • 包装
    • 調味済み加工品

イワシのぬた
参考:イワシのぬた(大槌町)

大槌町の“イワシのぬた”の手法をほとんどそのまま掲載しましたが、マイワシの生臭みを取り除くために脱水シートを使用しています。この料理を作る際には大根などの野菜を一緒に和えますが、水産加工業者は野菜を扱うのが困難だと思われますので、今回は、3枚に卸したマイワシを酢味噌で和えて包装したものを製品としました。製品の包装に、「大根の千切り、ネギを一緒に和えて食べて下さい」などを記載するば良いでしょう。

  • 【材料】
    • マイワシ(鮮度良好のものを用いる。)
  • 【作り方】
    • 内臓除去、水洗
      • 鱗や内臓等を除去し、血水をよく洗う。
    • 3枚卸
      • 3枚に卸して皮を剥ぐ。
    • 脱水、脱臭
      • 冷蔵室内で一晩脱水シートで処理する。(※脱水シート:昭和電工(株)製の商品名「ピチットシート」の規格01Mを用いた。このシートは、魚肉内部の水分(自由水)を吸収するとともに生臭みを除去するという特徴がある。)
    • 調味浸潤
      • 調味液に2時間以上漬け込む。(※調味液配合例:フィレー20枚に対して、食酢300ml、水250ml、味噌100g、砂糖50g、粉南蛮2g、クエン酸ソーダ1g、コハク酸ソーダ0.5g、グルタミン酸ソーダ1g)包装タレを入れて真空包装する。
    • 製品
      • 冷蔵保管する。

サケの餃子
参考:サケの包み揚げ(陸前高田市)

一般的にサケのフレークは瓶詰め等にしてその加工工程を終了しますが、もう一歩手を加えてみてはどうでしょうか。今回はフレークが最終的な製品ではなく、加工原料として用いて餃子の皮やワンタンで包んでみました。包み込むことによって、様々な調理方法が可能となります。スーパーなどの惣菜コーナー向きに試してみてはどうでしょう。また、製品の包装に美味しい食べ方などを記載するのも親切です。

  • 【材料】
    • サケ(鮮度良好のものを用いる。)
  • 【作り方】
    • スキンレスフィレー
      • 塩漬15%塩水に約3時間浸漬する。
    • 水洗い・水切り
      • 肉表面を水道水で洗い、十分水を切る。
    • 蒸煮
      • 60分間蒸す。
    • 身ほぐし・小骨除去
    • から炒り
      • 調味配合しながら、水分を十分に飛ばす。(※調味配合例:原料500gに対して調味酒25ml、サラダ油100ml、コショウ1g、ウマミックス(武田薬品工業(株)、配合調味料)0.5g、グルタミン酸ソーダ0.5g、天然色素ハイゼア1号(田辺製薬(株)1g、ニチノーR-D(PG)(日農化学工業(株))1.5ml)
    • 成形
      • 冷蔵室等で冷却した後に餃子の皮、あるいはワンタンに適量ずつ詰める。
    • 包装
    • 製品
      • 冷蔵保管。

イカボール
参考:イカ団子(大船渡市)

当製品は、小型で安価なスルメイカを落し身にして大量に処理できるようにと考えました。

  • 【材料】
    • スルメイカ(小型、凍結のものを用いた。)
  • 【作り方】
    • 流水解凍
      • 水道水で1時間程度
    • 内臓等除去
      • 開きにした後、内臓等を除去する。足は口(トンビ)、眼球などを取り除いて、細かく切っておく。
    • 落し身
      • 魚肉採取機を用いる。
    • 調味配合
      • サイレントカッター等用いて調味配合を行う。(調味配合例:落し身1kgに対してアミノシン10ml、食塩5g、グルタミン酸ソーダ2g、コショウ1g)
    • 成形(半製品はこの後、凍結・包装する。)
    • 油ちょう
    • 放冷
    • 凍結
    • 包装
    • 調味済み加工品

ワカメの茎のわさび漬け
参考:山海のわさび漬け(大槌町)

大槌町は、海側にワカメの養殖漁場があり、山側はわさびの産地として知られています。この山と海との産物である、わさびとワカメを使った料理が大槌町にああります。当製品はわさびの風味、ワカメの茎の歯ごたえを活かしたものです。見映えを良くするために、ニンジン等を加えても良いと思われます。日持ちを良くするためには、使用する糖分の量を増やして、水分活性を下げると良いでしょう。

  • 【材料】
    • ワカメの茎
      • 中芯、または元芯の塩蔵したもの(200g)を、一口大の長さ(3~5cm)に切っておく。
      • 生わさびの茎や葉を細かく切っておく(200g)。
  • 【作り方】
    • 水戻し
      • 流水で1時間程度行った後、水気を切っておく。
    • 混合
      • 瓶等(蓋つき)に入れる。
    • 調味つけ
      • 調味液を溶かしてから入れた後、熱湯200mlを入れて蓋をする。(※調味液配合例:原料200gずつに対して、醤油50ml、砂糖5g、ワサビオイル(三栄化学工業(株))0.5ml)
    • 冷却
    • 攪拌
      • よく混ぜ合わせる。
    • 殺菌
      • 軽く蓋を開けて、水蒸気内に1時間程度放置し、熱いうちに蓋を閉める。
    • 製品

ワカメの茎の佃煮
参考:ワカメの長寿煮(大槌町)

ワカメが低カロリーであることは知られていますが、佃煮などに加工する場合、多量の糖を使用する結果、高カロリーなものになる恐れがあります。そこで、砂糖の量を減らし、生体内で利用されずに排出されてしまうという還元麦芽糖“マルチット”を使用しました。“マルチット”はカロリー源にならないだけでなく、加熱による黒変を起こさないので、色の点で従来の佃煮のイメージとは違った製品ができあがりました。また、餌として使われているイサダを混合し、その利用方法の拡大も図りました。

  • 【材料】
    • ワカメの茎
      • ワカメの茎中芯、または元芯の塩蔵したもの(500g)を、一口大の長さ(3~5cm)に切っておく。
      • 冷凍イサダ(250g)
  • 【作り方】
    • 塩抜き
      • 流水で1時間。
    • 水炊き
      • 沸騰水にイサダ、茎の順に入れ、10分程度加熱する。
    • 水切り
    • 煮熱
      • 調味液を入れて弱火で1時間半程度加熱する。水飴は加熱終了の約10分前に加える。(調味液配合例:茎500gに対して、白醤油500ml、アミシン100ml、調理酒100ml、水100ml、マルチット200g、砂糖150g、水飴50g)
    • 冷却
      • 液を切って冷蔵庫内に一晩放置。
    • 加熱
      • 殺菌ビン詰め、あるいは真空包装して121度で30分間煮沸殺菌。
    • 製品

ムラサキイガイの唐揚げ
参考:カキの竜田揚げ(陸前高田市)

陸前高田市の“カキの竜田揚げ”を参考にしました。カキの代わりにホタテやワカメの養殖施設に付着するムラサキイガイを利用した製品です。原料となるムラサキイガイは、4~5月に産卵期を迎えて身が太りますが、貝毒に注意しなければなりません。秋から冬は貝毒の心配はあまりありませんが、身が小さい時期です。このことから、原料の採取時期に気を付けて加工すると良いでしょう。

  • 【材料】
    • ムラサキイガイ(殻付き)
  • 【作り方】
    • ボイル
      • 水を加えて約15分間加熱する。
    • 脱殻・毛抜
    • 調味液浸漬
      • 2時間程度。調味液配合例:むき身1kgに対して、煮汁450ml、醤油50ml、マルチット200ml、食塩60g(加熱による褐変、黒変を防止するために砂糖ではなくマルチットを用いた。)
    • 衣付け
      • 片栗粉をまぶす。(パン粉を用いても良い)
    • 油ちょう
    • 凍結(半製品はこの後、凍結・包装する。)
      • 液を切って冷蔵庫内に一晩放置。
    • 包装
      • ビン詰め、あるいは真空包装して121度で30分間煮沸殺菌。
    • 調味済み加工品

ムラサキイガイの甘酢漬け

製品のバリエーションを増やし、販路拡大を図るために、ムラサキガイの甘酢漬けを試作しました。ダシ汁としてムラサキイガイの煮汁を用いたため、独特の磯風味が感じられます。

  • 【材料】
    • ムラサキイガイ(殻付き)
  • 【作り方】
    • ボイル
      • 水を加えて約15分間加熱する。
    • 脱殻・毛抜
    • 選別
      • 身の色は雄が白く、雌が燈色であるので、製品の統一化を図る。
    • 調味液浸漬
      • 一晩調味液に浸漬する。調味液配合例:むき身1kgに対して、煮汁500ml、醤油50ml、食酢200ml、マルチット100g(マルチットは砂糖に比べて清涼感がある。)
    • 包装
      • 調味液も一緒に封入する。
    • 加熱
      • 殺菌121度で30分間。
    • 製品